研究課題/領域番号 |
02640088
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
解析学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
猪狩 惺 東北大学, 理学部, 教授 (50004289)
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研究分担者 |
伊藤 秀一 東北大学, 理学部, 助教授 (90159905)
加藤 順二 東北大学, 理学部, 教授 (80004290)
斎藤 和之 東北大学, 理学部, 助教授 (60004397)
立沢 一哉 東北大学, 理学部, 助手 (80227090)
新井 仁之 東北大学, 理学部, 講師 (10175953)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1990年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | フ-リエ解析 / マルチプライヤ- / シュレディンガ-作用素 / 固有値 / 狭義擬凸領域 / マルチン境界 |
研究概要 |
本研究の目的は、ユ-クリッド空間上の調和解析を様々な角度から研究すると共に、その応用、多様体の上への調和解析の発展を期するものであった。 ユ-クリッド空間上のフ-リエ解析において、重要な問題は、しばしば平行移動不変な作用素の研究、特にその有界性に帰着される。その非自明な最も単純な例は、円盤マルチプライヤ-であるが、そのルベ-グ空間における有界性は、特種な場合しかしられていない。ある種の混合ノルム空間については、特別な場合になりたつ事を既に示したが、極座標についての混合ノルム空間について、ルビオ・デ・フランシア-コルドバが得た円盤マルチプライヤ-についての結果を一般化すこと試みた(猪狩)。その結果は、n次調和関数で定義される空間でのノルム評価を下げる事ができたものの、十分ではなく今後の研究によらねばならない。 立沢は、正のポテンシャルをもつシュレジンガ-作用素の固有値の漸近分布について、C.フェファ-マンが用いた調和解析的な手法ー関数の分解と荷重の応用ーを発展させ、固有値の変分原理とジリクレ-ノイマン法を用いて、研究した。その結果、非常に一般的なポテンシャルについて、すなわち非古典的な場合の一部も込めて固有値の漸近分布を記述することができた。 新井は、C^n内の滑らかな有界狭義擬凸領域Dをバ-グマン計量gによる完備ケ-ラ-多様体とみなし、この多様体上の調和解析を試みた。主な結果は、L_gのマルチン境界は、Dの位相的境界と同相であり、極小マルチン境界点からなる。これはテイラ-の問題の肯定的解答を与えるものである。また、L_g調和測度と境界上のルベ-グ測度は互いに連続であることを示した。この結果の今後の応用が期待される。
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