研究課題/領域番号 |
02640113
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
解析学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
谷口 雅彦 京都大学, 理学部, 助教授 (50108974)
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研究分担者 |
渡辺 信三 京都大学, 理学部, 教授 (90025297)
上野 健爾 京都大学, 理学部, 教授 (40011655)
西田 孝明 京都大学, 理学部, 教授 (70026110)
岩崎 敷久 京都大学, 理学部, 教授 (70027374)
池部 晃生 京都大学, 理学部, 教授 (00025280)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1990年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 複素多様体 / 擬等角写像 / ポマンカレ級数 / BMO函数 |
研究概要 |
複素多様体それ自身の幾何、及びその上で定義される種々の重要かつ基本的な不変量の諸性質とそれらの相互関係について、分担者各々の専門的立場をふまえた高度な研究が、有機的な関連を保ちつつ展開され、数多くの基本的認識や重要な成果が得られた。以下で、その一部を列挙してゆく。 まず、解析的研究の中で、複素解析的手法を用いる研究においては、谷口が、リ-マン面の場合に位相的有限でない状況下において生じる擬等角変形法に関するある種の病理現象の包括的解明に成功し、それまで弧立的に存在が知られていたいくつかの病理例を統合できるようになった。一方、それにもかかわらず擬等角変形法が、それまで知られているアダマ-ル,シッファ-等の古典的な境界変分法を完全に特別な場合として含む、きわめて一般的な変形法であることの証明にも成功した。 更に同じ複素解析的手法を用いる研究として、普遍被覆面からのポアンカレ級数作用素の作用素ノルムがちょうど1となる場合を特徴付けることに成功した大竹の結果、いわゆるBMO函数と有理型函数との合成に関する諸成果を導いた後藤の研究等がある。 次に、偏微分方程式を用いた研究としては、ビスコ-スガスの一次元モデルを非線型問題として研究した、西田の一連の論文が得られている。また確率論的研究として、多様体上のガウス・ボンネの定理や指数定理等を確率論の立場から定式化し証明した、渡辺・重川らの成果が得られている。 最後に、上野は代数幾何学の手段を用い、また場の理論等の物理学との関連も視野に入れて研究を進め、また足立は、微分位相幾何学の立場から、力学系としての対象を特に選び考察を進め、共に多くの成果を挙げている。
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