研究分担者 |
黒川 隆英 鹿児島大学, 教養部, 助教授 (20124852)
宮嶋 公夫 鹿児島大学, 教養部, 助教授 (40107850)
小柴 洋一 鹿児島大学, 教養部, 助教授 (00041773)
山内 一也 鹿児島大学, 教養部, 教授 (60041787)
坪井 昭二 鹿児島大学, 教養部, 教授 (80027375)
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研究概要 |
以下,Sは半群とする。Sがleft reversibleのとき,Sの最大右消約的商半群S_rが定義される。特にSがleft amenableならば常にS_rが対応する。S_rが群になる場合,SをRGー半群と呼ぶことにする。 RGー半群のamenability研究を研究テ-マとした。まず,RGー半群の代数的構造を調べることから着手した。SがRGー半群であるための条件,準同型によってRGー半群性がどのように保存されるか,RGー半群の部分半群がそれ自身RGー半群になるための条件,SがRGー半群であることと,SがRGー半群になる左または右イデアルを含むことと同値であること,RGー半群の半直積がまたRGー半群の半直積がまたRGー半群になるための条件等を明らかにした。left reversibleな正則半群や極小左イデアルを含む半群はRGー半群であり,RGー半群のカテゴリ-は予想以上に大きいことがわかった。 以上の研究結果は,論文“On RGーSemigroups"として公表予定である。 次に,RGー半群の代数的特徴とamenabilityの一般論を結びつけることにより,RGー半群Sのleft amenabilityに関するいくつかの結果を導いた。Sがleft amenableことと,S_rがleft amenableなることが同値であり,さらにS_rが群であることより,Sのleft amenabilityはleft amenable群と類似の特徴付けが可能になる。 例えば,RGー半島では,left amenabilityは,強Fφlner条件(SFC),弱Fφlner条件(WFC),いずれとも同値になる。この事実により,任意のRGー半群Sに対して,そのFφlner数は,SがLeft amenableであるか否かに応じて,0または1であるという結果も得られた。これらについては,論文“Amenability and Fφlner Numbers of RGーsemigroups"として公表予定である。
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