研究概要 |
熱対流方程式(ブシネスク近似)の解の挙動について,次のような結果を得た。 1゚空間次元は2以上任意とし,領域は有界で境界は滑らかとする。速度についてはDirichlet O条件,温度については境界の一部でDirichlet条件,残りでNeumann条件を課したとき,境界条件やReynolds数,Rayleigh数の大きさいかんにかかわらず,定常問題の弱解が存在する。 2゚1゚と同じ仮定のもとで“小さな解"はもしあればただ1つである。 3゚空間次元は2〜4とし1゚と同様の仮定のもとで,非定常問題について考える。このとき任意の初期値,境界値に対して,弱解が存在する。 4゚2次元のとき,非定常問題の解は一意的に存在し,さらに,時間に関して連続である。 5゚3以上の次元のとき,非定常問題の弱解で,ある種の滑らかさ,小ささをもつ解は,あるとすれば,一意である。 6゚3゚で,方程式にあらわれる定数たちがある条件をみたせば,再性性をもつ弱解が存在する。 7゚6゚で特に2次元のとき,周期間題の弱解が存在する。 8゚2次元のとき,定常問題の小さな弱解は,漸近安定である。 9゚2次元で,周期問題の小さな弱解は,漸近安定である。
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