研究課題/領域番号 |
02640154
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
解析学
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研究機関 | 京都産業大学 |
研究代表者 |
辻 幹雄 京都産業大学, 理学部, 教授 (40065876)
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研究分担者 |
八杉 満利子 京都産業大学, 理学部, 教授 (90022277)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1990年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 1階偏微分方程式 / 2階偏微分方程式 / MongeーAmpe^^`re方程式 / 波動伝播 / 弱解 / 特異点 / 中間積分 |
研究概要 |
先ず、非線型1階偏微分方程式に対する初期値間題を取り扱った。初期値がなめらかである場合、古典解の局所的存在は良く知られている。ここで、古典解とは特異点を含まないなめらかな解を意味する。しかし古典解は一般的には大域的に存在しない。従って、我々の問題は次の様になる:(1)古典解の存在範囲を明確に決定すること、(2)特異点を含んだ解、即ち弱解を考察する際、その特異性の構造を明らかにすること。1階偏微分方程式の代表的な例はHamiltonーJacobi方程式と保存則をもつ方程式であろう。しかも、それらの弱解の特異性の性質は異っている。この理由を明らかにする為に、運動量に対応する流れp=p(t)の性質に着目し、p=p(t)の挙動が弱解の特異性に及ぼす影響について考察した。これらの結果の一部はポアンカレ研究所紀要に発表した。続篇の予定もある。 その後、2階偏微分方程式、特にMongeーAmpe^^`re方程式の解の特異性について考察した。この方程式に対する初期値間題の古典解の局所的存在はよく研究されているが、大域的理論はまだ不十分である。そこで先ず古典解を延長していくとどんな特異性が現れるかについて考えた。解の特異性を研究する方法はあまり多くなく、その原理は何らかの意味で解を構成し、その表現を解析することにある。そこで試金石として、中間積分をもつモンジュ-アンペ-ル方程式のクラスを取り扱った。このクラスの方程式は2階であるが実質的には1階偏微分方程式の積分に帰着出来る。ここで上記の我々の研究成果を応用することにより、モンジュ-アンペ-ル方程式の古典解の存在範囲の決定、そして古典解が爆発するとき、、どんな特異性が現れるかについて考察した。現在、この課題について論文を作成中である。
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