研究分担者 |
平良 和昭 筑波大学, 数学系, 助教授 (90016163)
赤平 昌文 筑波大学, 数学系, 教授 (70017424)
杉浦 成昭 筑波大学, 数学系, 教授 (20033805)
南 就将 筑波大学, 数学系, 助手 (10183964)
笠原 勇二 筑波大学, 数学系, 助教授 (60108975)
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研究概要 |
当初の目的の1つである“確率論固有の分野及び既にその手法の有効性が評価されている領域の更なる発展"については,かなりの成果を得たといえる。代表者である神田は,ポテンシャル論と関連する分野に於て,時空空間でのレヴィ-過程のエネルギ-について新しい結果を得,積年にわたる課題であった容量に関するショケ-の対生の,マルコフ過程の立場からは最終的ともいえる証明を,フイツシモンズとの共同研究により与える事ができた。この研究により,ドラシェリ等によるマルコフ過程の一般理論の有効性が検証され,更に明記した事は,両側マルコフ過程の重要性が認識された事である。両側マルコフ過程の理論は,従来のマルコフ過程の対象領域を拡大し,確率解析等との新たな関連が期待されている。分担者である笠原は、極限定理への独自の接近を押し進め,重要な道の空間D([0,1]R^d)×D([0,3],R^d)について興味ある結果を得た。将来統計学上の問題とも関連してその発展が期待される。また南は,シュレ-ディンガ-作用素に関連するランダム・ポテシャルについて,注目すべき成果をあげた。それは数理物理的観点からも興味ある結果であり,数理物理に関して定評ある雑誌に発表される予定である。杉浦は,統計学での重要な問題を通じて,行列に関する深い理論とも関連する大切な結果を得た。赤平は,経済学,情報理論など広い分野の研究を通じて,最適性等に関する顕著な成果を得た。平良は,拡散過程の理論と密接に関係する一般境界値問題の研究を精力的に続け,ほぼ最終的に近い成果をあげた。平良の成果はもとより,微分方程式専門の分担者,微分幾何専門の分担者等による当該年度に於ける成果は,確率論研究の將来に大きな刺激を与えるものと思われる。
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