研究分担者 |
大塚 寛 九州大学, 理学部, 助手 (30203839)
柳川 尭 九州大学, 理学部, 助教授 (80029488)
佐藤 坦 九州大学, 理学部, 助教授 (30037254)
河原 康雄 九州大学, 理学部, 助教授 (90091181)
藤野 精一 九州大学, 理学部, 教授 (20037146)
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研究概要 |
古川は,自己の開発したMax型関数の最大化アルゴリズムを使って,微分不可能項をもつ非線形連立方程式を数値的に解く方法を考案し,従来全く解く手段を見出せなかったある一群の非線型方程式に対して,世界で初めて一つの解法とそのアルゴリズムを与えることに成功した。大型計算機による数値実験の結果も,ニュ-トン法が適用できない非線形連立方程式に対して古川の方法が極めて有効であることを示している。今回とり扱った一群の非線形方程式より更に複雑な非線形方程式に対しても,本研究において得られたアルゴリズムを拡張することによって,新たな解法を導出する可能性を見出すことが出来た。これについては,今後の研究に待つことにする。 佐藤は,加法的マルチンゲ-ル(M_n,F_n)でM_n+1〉0の場合に,M_nとその指数マルチンゲ-ルε(M_n)の一様可積分性が一致することを示し,さらにこの結果を連続時間のマルチンゲ-ルに拡張した。 洞は,無限直積型の可換Lie群上の準不変測度の研究として,このような群上の測度を絶対連続に保つ群作用全体のなす集合の構造を調べた。 藤野は,合同反復模型の族を定義し,この族の特性,分類について調べた。この模型は並列処理機構の簡単な場合を含んでいる。 河原は,計算機による大量の数値実験に基づく帰納的推論の結果として藤野が提出した沢山の予想の中で,1次元セルオ-トマトンCAー90(m)に付隨する特性数に関する殆んどすべての予想に対して,肯定的解決を与えた。 大塚は,Typed λーcalculusの2つのcategorical modelの比較を行った。 柳川は,2×K分割表がK枚あるとき,分割表間のオツズ比の均一性検定のための条件付近似統計量がカイ二乗分布に従うための必要十分条件を与えることに成功した。
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