研究課題/領域番号 |
02640216
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
核・宇宙線・素粒子
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
矢崎 紘一 東京大学, 理学部, 教授 (60012382)
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研究分担者 |
BENTZ Wolfga (BENTZ Wolfg) 東京大学, 理学部, 助手 (20168769)
清水 清孝 上智大学, 理工学部, 助教授 (00143363)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1992年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1991年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1990年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | クォーク交換 / 中間子交換 / H-ダイバリオン / 南部・ヨナ-ラシニオ模型 / 平均場近似 / 相対論的ファデェフ方程式 / 核子共鳴 / 南部・ヨナ・ラジニオ模型 / ファデエフ理論 / クォ-ク模型 / 重粒子間力 / Hダイバリオン / 中間子交換力 / クォ-ク交換力 / 南部ーJonoーLasinio模型 / U_A(1)アノマリ- / クォ-ク・クラスタ-模型 / ハイペロン・核子,ハイペロン・ハイペロン相互作用 / H粒子 / H粒子・核子相互作用 / 南部・JonaーLasinio模型 / 核子の形状因子 |
研究概要 |
核力に関して、湯川理論以来研究され続けてきた中間子交換機構と、最近の研究による核子の内部構造を反映したクォーク交換機構について、相互の関係を調べ、両者を融合した模型による分析を行なった。出発点は核力の短距離斥力部分に対するベクトル中間子交換模型の問題点とクォーク交換との関係の研究であったが、中間子をクォーク・反クォークの複合粒子として扱う模型での分析の結果、クォーク交換の寄与に加えるべきベクトル中間子交換の寄与は、その「空間成分」による引力的な項だけであることがわかった。スカラーや擬スカラー中間子については、このような問題はなく、それらの交換の寄与を単に加えてよいことも示された。これを基にして、クォーク・クラスター模型によるクォーク交換の寄与と擬スカラー中間子交換の寄与を融合した半現象論的模型により、核子・核子相互作用を拡張して重粒子間相互作用の計算を行った。また、その結果得られたストレンジネス-2、スピン0のH-ダイバリオンに関する予想と、それが束縛状態として存在するという仮定の下での核子-H-ダイバリオン相互作用の研究も行なった。一方、中間子と重粒子とを統一的に記述する相対論的クォーク模型については、まず、4体フェルミ相互作用に基く南部・ヨナ-ラシニオ型の模型を選び、重粒子に対する平均場近似での計算を行なって、安定な解の存在の可能性やカイラル異常を表す6体フェルミ相互作用の必要性を議論した。さらに、平均場近似を越え、重粒子をクォーク3体系として相対論的ファデェフ方程式を解くことも試み、^1Soのクォーク間にのみ相互作用があるという最も簡単な場合には束縛状態が存在する条件を求められた。より一般的な相互作用への拡張や平均場近似との関係などを現在検討中である。
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