研究課題/領域番号 |
02640248
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
固体物性
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
西谷 龍介 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (50167566)
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研究分担者 |
仁科 雄一郎 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (90005851)
粕谷 厚生 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (10005986)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1991年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1990年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | マイクロクラスタ- / STM / 走査型トンネル顕微鏡 / 微粒子 / コアレッセンス / グラファイト / 電気化学反応 / めっき / 電析 / 黒鉛 / 真空蒸着 / 薄膜 |
研究概要 |
原子の個数が数個から数百個の原子集合体であるマイクロクラスタ-の電子状態、原子構造、さらに、クラスタ-の生成機構及び安定性を研究するために、質量を選別したマイクロクラスタ-作成装置及び超高真空用走査型トンネル顕微鏡(Scanning Tunneling Microscope:STM)を製作した。クラスタ-作成装置は、30kVのイオンスパッタ-用イオンガン(独国Rokion社製)と4000m/eまで測定可能な質量分析計(米国Extrel社製)から構成されている。超高真空STM装置はDemuth型を採用し、試料及びSTM探針は真空中で交換可能なように設計した。またSTM製御プログラムも作成した。これらの装置は現在調整中である。これらの装置製作と並行して、種々の作成方法によるマイクロクラスタ-、超微粒子及び薄膜成長過程の解析を行った。クラスタ-あるいは薄膜形成の方法として、1)真空熱蒸熱法、2)レ-ザ-蒸着法、3)電気化学反応法の三種類を用いた。真空蒸着の膜形成では、最初ランダムに分布した直径約2nmのマイクロクラスタ-が形成され、そこを成長核として直径約5nm以上の球形の微粒子が成長する。そして、その微粒子がコアレッセンスしながらアイランドを形成し、膜として成長する。この過程における微粒子及びその凝集体であるアイランドのモルフォロジ-は基板の温度などに関係したコアレッセンス確率に大きく依存することが示された。レ-ザ-蒸発では、真空蒸着に比べて核形成確率が約4桁程高いことが示された。これは、レ-ザ-蒸発粒子の発光分析により、蒸発粒子は高い温動エネルギ-(1eV以上)と内部励起状態をもって蒸着されることによることを示した。電気化学反応による電析過程のSTMその場観察では、直径約4ー15nmの微粒子の成長及び微粒子間のコアレッセンスをリアルタイムで測定できた。
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