研究課題/領域番号 |
02640250
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
固体物性
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
岡崎 誠 筑波大学, 物質工学系, 教授 (80010792)
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研究分担者 |
平本 尚 日本大学, 文理学部, 講師 (10199101)
藤田 光孝 筑波大学, 物質工学系, 講師 (40192728)
中尾 憲司 筑波大学, 物質工学系, 教授 (30011597)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1991年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1990年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | シリコン表面 / 吸着エネルギ- / 拡散異方性 / 第一原理による計算 / ステップフロ- / 表面拡散 / 結晶成長 |
研究概要 |
シリコン、ガリウム砒素など半導体表面の構造と電子状態の研究は、デバイス応用上も物性物理の新分野としても、近年急速な発展を示している。こわめて高精度に制御された結晶、超格子などの育成には、エピタキシャル成長のミクロな素過程を明らかにすることが新しい発展をもたらすと考えられる。我々は系の電子状態と原子配置を同時に最適化することにより吸着構造を決めるミクロな要因を理論的に明らかにすることを課題とした。 用いた手法は、電子構造に対する密度汎関数法と、原子の位置を決める分子動力学法を組み合わせ、最適化に対する共役勾配法を適用したものである。まず、Si(100)表面を取り上げ、Si吸着原子の吸着エネルギ-を、吸着位置を最適化することによって決めた。この結果、吸着原子の表面拡散ポテンシャル障壁が、ダイマ-方向には2.0eV、垂直方向には0.6eVであることをみつけた。更に表面での成長メカニズムであるステップフロ-のシミュレ-ションを、ステップ端の活性エネルギ-の異方性効果を取り入れて解析し、実験とコンシステントな結果を得た。この研究を、更にガリウム砒素表面が硫黄原子によって不活性化される事実の解析に拡張している。また、水素雰囲気下でのダイアモンド薄膜成長機構における準安定状態の役割を調べることも始めている。 表面と結晶の違いを表面に平行な2次元方向と、垂直方向との大きな異方性としてとらえることができる。分担者の中尾憲司、藤田光孝両氏は、異方性が大きい層間化合物C_4KH_Xのバンド構造の第一原理的計算や2次元正方格子ハバ-ド系でのスピン密度波(SDW)状態の電子占有数を変えたときの相の安定性を調べた。平本尚氏は準周期系の電子構造に対する電子間作用の効果を、更に低次元の1次元の場合に調べた。
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