研究課題/領域番号 |
02640309
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
固体地球物理学
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
半田 駿 佐賀大学, 教養部, 教授 (70156529)
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研究分担者 |
田中 良和 京都大学, 理学部, 助手 (00025420)
鈴木 亮 佐賀大学, 教養部, 教授 (10025405)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1991年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1990年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 別府ー島原地溝帯 / 電気伝導度異常 / テクトニクス / 雲仙火山 / CA / 沖縄トラフ / カレント・チャネリング / MT |
研究概要 |
別府ー島原地溝帯は、活火山、浅発地震が地溝に沿って分布すること等から、活動的な地域であると考えられている。測地デ-タから、ここが拡大軸の中心であるとの示唆もある。電気伝導度は、現在のマントルの温度分布を知る有力な手ががりであることから、地溝を含む中部九州下の電気伝導度構造の構築は、この地溝のテクトニクスの解明にとって極めて重要である。 このような観点から、別府ー島原地溝帯の、特に地溝西端に位置する島原地溝について、海底電磁力計(OBEM)観測を含むGDS、MT観測を実施した。その結果、次のような成果が得られた。 1.有明海でのOBEM観測によって、浅海でのOBEM観測の問題点が明らかになった。 2.島原半島では、短周期インダクション・ベクトルの逆転がみられるが、有明海東岸では見られない。 3.測点を南九州にまで延長すること、及び島原半島での測点の高密度化によって、電気伝導度異常(CA)が島原地溝に斜交する、北北東ー南南西方向に走ることが明らかになった。この方向は、重力の急変部、地震の分布傾向と一致する。 4.島原半島西部の測点(UNZ)でのMT観測から、4kmのところに高電気伝導層が検出された。 3.については、CAが別府ー島原地溝帯に沿って分布するのではないこと、地溝が斜交する何本かのCAから構成されていることを示唆するものである。4.は現在活動中の雲仙火山との関連から興味ある結果である。 3.の結果は、測点の高密度化だけでなく、広域化が別府ー島原地溝帯のCA分布の研究に必要であることを示唆するものである。今後、この方向で測点の増加をはかりたい。
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