研究課題/領域番号 |
02640322
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
超高層物理学
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
森岡 昭 東北大学, 理学部, 助教授 (50004479)
|
研究期間 (年度) |
1990
|
研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
|
配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1990年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
|
キーワード | ポインティングフラックス / オ-ロラキロメトリック電波 / あけぼの衛星 / オ-ロラ粒子 / AKR / オ-ロラ電波放射 / 加速域 / 偏波観測 |
研究概要 |
オ-ロラ現象に伴って激しく放射されるオ-ロラキロメトリック電波の放射機構を観測的に明らかにしていくには、スペクトラム、偏波の観測に加えてポインティングフラックスの計測が不可欠である。本研究では、1989年宇宙科学研究所によって打ち上げられた「あけぼの」衛星の観測デ-タを用いて、(1)電波の伝播モ-ド同定、および(2)放射域の位置の決定を行い、オ-ロラキロメトリック電波が放射される過程を詳細にとらえていく事を目的とする。 本研究ではまず、 (1)「あけぼの」衛星によって観測される多量のポインティングフラックスデ-タを1989年6月〜1990年1月の期間について2次処理を行いデ-タベ-スを作成し、 (2)衛星の位置、姿勢を解析しつつオ-ロラ電波の放射域と伝播モ-ドを追跡するソフトウェア-の開発、を行った。 このの解析から得られた解析デ-タをもとにオ-ロラ電波放射の伝播モ-ドの事例解析を行い以下の3つの重要な結果を得た。 (3)強度の弱いAKRは通常LーOモ-ドを卓越して伝播する。 (4)AKRの爆発的強度増加時には、伝播モ-ドはLーOモ-ドからRーXモ-ドに変化する。 (5)オ-ロラ粒子の加速が行われている“加速域"のなかでは、AKRは静電的プラズマ波動の特性を持っている。 特に、第3の結果は、これまでの欧米の科学衛星がなし得なかったAKRの放射域の中での波動特性計測であり注目される。本研究の成果をふまえた今後の課題は、デ-タ解析の自動化を計り大量のデ-タ解析を可能とすることにより、上記解析結果の普遍性を明かにし、オ-ロラ電波放射機構を実証的に明らかにしていくことである。
|