研究課題/領域番号 |
02640361
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理化学一般
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研究機関 | 岡崎国立共同研究機構 |
研究代表者 |
薬師 久弥 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 教授 (20011695)
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研究分担者 |
鵜川 彰人 岡崎国立共同研究機構分子科学研究所, 助手 (50211074)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1990年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | マイクロ波空胴共鳴法 / 高周波電気伝導度 / 誘電率 / コバルトノタロシアニン / 電荷密度波 |
研究概要 |
マイクロ波空胴共鳴法を用いた電気伝導度と誘電率の測定法は完成された実験技術ではない。今年度はこれら技術的な問題点の一つを解決し、有機1次元誘電体についての実験を行った。 1.マイクロ波空胴共鳴法では電気伝導度の高い物質を測定するとき、マイクロ波の損失が予想されるよりも大きめにでる事が多く、従来銅線等の金属細線を用いて補正する方法がとられていた。この問題の原因を追求した結果、試料の挿入に伴って変化した空胴内の電場分布により共振器の表面電流の経路が変化し、共振器の接続部で余分な損失が生じている事を見いだした。この部分の電気的接続を完全にする事により、測定可能な損失を補正なしでΔ(1/Q)〜10^<-7>まで達成する事に成功した。 2.CoPc(AsF_6)_<0.5>:この物質は伝導電子とCO^<2+>上の磁気モ-メントの磁気的な相互作用によりフェルミ準位にエネルギ-ギャップが開いている事が予想されている興味ある物質である。一方この物質ではAsF_6^-に大きな位置と配向の乱れがあり、ギャップ内に多くの副準位ができている事が予想されている。この物質の伝導度と誘電率を上記の方法で測定した結果、室温付近における大きな誘電率(約3000)と低温における電気伝導度の直流法による値との比較から、CoPc上に乱雑ポテンシャルが存在している事を明らかにした。 3.Ag(DMeーDCNQI)_2:この物質では1次元整合型の電荷密度波(CDW)が室温から存在し、それらが凍結して100K付近で3次元的な超格子が形成されるが、このような整合型のCDWを持つ物質についての誘電率の実験は全くなされていない。この物質において、CDW転移温度付近で誘電率に大きな異常を見出した。この異常はこれまでに例がなく将来面白い問題になると思っている。
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