研究課題/領域番号 |
02640408
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
有機化学一般
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
礎合 憲三 東京理科大学, 理学部, 助教授 (90147504)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1990年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 不均一系触媒 / 不斉合成 / 機能性材料 / 不斉触媒 / 光学活性アルコ-ル / エナンチオ選択 / ジアルキル亜鉛 / ジブチルノルエフェドリン |
研究概要 |
メチレン基をスペ-サ-として含むノルエフェドリンから誘導した高分子担持不斉触媒(不斉合成を行う機能性有機材料)を用いて、ジェチル亜鉛の脂肪族および芳香族アルデヒドへの不均一系エナンチオ選択的付加反応を行った。その結果、6個のメチレン基をスペ-サ-とする不斉触媒を用いて、光学活性な第二級アルコ-ルが、良好ないし高い不斉収率で得られた。 高分子担持不斉触媒は、不斉合成を行う機能性材料と見なせる。しかし、炭素一炭素結合を生成する不斉合成反応で、高いエナンチオ選択性を示すものは、きわめて少ない。我々は、先に、N,Nージブチルノルエフェドリン(DBNE)が、従来困難な課題とされていた脂肪族アルデヒドに対するジアルキル亜鉛の不斉付加反応に有効であること、また窒素原子上の置換基がエナンチオ選択性に及ぼす影響が大きいことを報告した。本研究では、DBNEの不斉環境を再現すべくメチレン基をスペ-サ-として介してポリスチレンに不斉触媒を担持し、アルデヒドに対するジアルキル亜鉛のエナンチオ選択的付加反応を行った。その結果、特に、脂肪族アルデヒドに対して従来の不均一系触媒よりも高い不斉収率で、対応する脂肪族第二アルコ-ルが得られた。 すなわち、1.6ーヘキサンジオ-ル、クロロメチルポリスチレン、およびNーブチルノルエフェドリンから高分子担持不斉触媒を合成した。この不斉触媒を用いて、不均一系でアルデヒドの不斉アルキル化を行い、光学活性第二級アルコ-ルを良好ないし高い不斉収率で得た。不斉触媒は、ろ過により容易に回収され、再生後、再使用できた。
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