研究課題/領域番号 |
02640414
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
有機化学一般
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研究機関 | 岡山理科大学 |
研究代表者 |
野上 潤造 岡山理科大学, 工学部, 助教授 (70109742)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1991年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1990年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 光学活性スルホキシド / ビニルスルホキシド / 立体特異的求核付加 / 不斉誘導 / 3連続不斉中心 / リチウムエル-ト / 4級不斉炭素 / 3連続不斉炭素 / リチウムエノレ-ト |
研究概要 |
ビニルスルホキシドのβ位置換基がどのようなアルキル基(トリメチルシリル基を含む)であっても、酢酸エステルから誘導したリチウムエノレ-トは立体特異的に求核付加しβ位に不斉炭素原子が形成される。また。置換酢酸エステルリチウムエノレ-トの反応ではE体ビニルスルホキシドに対してはβ位に対する特異性のみならずγ位炭素原子にも95%以上の不斉誘導がみられた。さらに、αβー不飽和エステルにリチウムトリメチルシリルペンジルアミドを求核付加させて生成するエステルエノレ-トのE体ビニルスルホキシドへの求核付加反応では3連続不斉炭素鎖の構築が可能であることも明かになった。この性質を活用することによって、ββー2置換ビニルスルホキシドを用いて高純度4級不斉炭素が収率良く構築できることも明らかになった。スルフィニルのα炭素はアニオン調製した後、あるいはカルボニル基に変換した後、炭素延長可能でありββージ置換ビニルスルホキシドへの求核付加生成物は4級不斉炭素を有する合成ブロックとして活用できる。 また、光学活性スルホキシドを用いる不斉誘導反応について、一部を論文として発表した。ここでは本報告者が見出した反応を基にした光学活性スルフィニル酢酸エステルとアルデヒドとの反応によって一挙にγーヒドロキシーαβー不飽和エステルを合成する方法を用いて、光学活性アルコ-ルを収率よく合成した。その結果、S体スルホキシドからはS体アルコ-ルが優位に生成することが証明された。この反応を用いて高い生物活性を有するブレフェルジンAの光学活性体の簡便合成を実現した。
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