研究課題/領域番号 |
02640415
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
有機化学一般
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
大熊 健太郎 福岡大学, 理学部, 助手 (20131815)
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研究分担者 |
太田 浩 福岡大学, 理学部, 教授 (60078574)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1991年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1990年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | リンイリド / セレノアルデヒド / セレノベンゾフェノン / チオスルフィン / チオアミド / セレノセレニン / ジアゾメタン / オレフィン / セレン / 環状ジセレニド / セレノアミド / セレナピラン |
研究概要 |
リンイリドと硫黄との反応によりチオカルボニルル化合物が得られることは既にStaudingerにより報告されているがその後の研究例はわずかであった。我々はリンイリドとチイランとの反応においてチオアルデヒドが生成することを見いだした。このことから再びリンイリドと硫黄との反応に興味をもち、同様にチオアルデヒドが生成することを明らかにした。 一般にチオアルデヒドは不安定なので、ジエン類との環状付加体として単離している。 この様にチオカルボニル類が容易に得られることから、同様な反応でセレノカルボニル化合物が得られるのではないかと考え、反応を行なった結果、セレノアルデヒド、セレノケトンが発生し、これらはシクロペンタジエンあるいは2,3ージメチルブタジエンなどと環状付加体を与える事が判明した。さらに、これまでに不安定とされていたセレノベンゾフェノン類の単離にも成功した。 単離したセレノベンゾフェノンを種々のジエンやオレフィンと反応させ、これまでに知られている反応と全く異なった結果が得られた。 リンイリドを二級アミンの存在下、硫黄と反応させるとチオアミドが得られることが明らかとなった。さらにセレンと反応させると相当するセレノアミドは得られずジアミンが得られた。リンイリドの代わりにホスホネートカルバニオンを用いるとセレノアミドが得られることが判明した。 チオアルデヒド、セレノアルデヒドが容易に得られるので、チオスルフィン、セレノセレニンの合成についても検討した。リンイリドと過剰の硫黄の存在下、無水マレイン酸との反応を行なうと好収率で相当するチオスルフィンの付加体が得られることが明らかとなった。この方法によるセレノセレニンの生成には現在のところ成功していない。
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