研究課題/領域番号 |
02640435
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
分析・地球化学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
酒井 均 東京大学, 海洋研究所, 教授 (00033126)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1990年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 二酸化炭素 / 二酸化炭素包接化合物 / 海底熱水系 / しんかい2000 |
研究概要 |
中部沖縄トラフ伊是名海穴熱水域において、平成元年に発見された液体二酸化炭素の湧出、および二酸化炭素包接化合物の形成現象を更に研究するため、“しんかい2000"用の試料採取装置を新たに製造した。これはアクリル製円筒6本を試料容器として用いたもので各種テストは成功裡に終了した。 又、採取される二酸化炭素を主体とし、硫化水素、メタン、水素を含む気体試料の船上、および陸上実験室での分離分析のための手法を完成した。この方法により平成元年に伊是名海穴より採取した気体試料の分析をおこない、これら成分の存在量をはじめて明らかにした。これらの結果は金沢市で開催されたAGU西太平洋会議で発表した。 平成二年六月“しんかい2000"にて伊是名海穴に潜航し、上記装置により二酸化炭素の採取をおこなう予定であったが、潜航海域に水産庁が設置した魚磯があることが潜航直前に判明し、今年度の潜航はすべて中止となった。 このため今年度は同海域より約40km北に位置する伊平屋海嶺の熱水域“Clamサイト"に潜航したが、二酸化炭素の湧出現象を観察することはできなかった。同海域の熱水は低温であること、硫化物は沈殿せず、炭酸塩を広く沈殿させていることなど、伊是名海穴熱水系とは異なった性質を示す。現在“Clamサイト"で採取した炭酸塩、硫黄試料について化学、同位体分析を実施中である。
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