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フッ化物イオンをプロ-ブとする炭酸塩固溶体の結晶化学的研究とその地球化学的応用

研究課題

研究課題/領域番号 02640437
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 分析・地球化学
研究機関東京工業大学

研究代表者

一國 雅巳  東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 教授 (20005804)

研究期間 (年度) 1990
研究課題ステータス 完了 (1990年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
1990年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード炭酸カルシウム / 方解石 / フッ素 / マンガン
研究概要

F^ーとMn^<2+>を含むCaCl_2溶液に室温でNa_2CO_3溶液を加えて方解石を沈殿させた。Mn^<2+>の酸化防止には少量のアスコルビン酸の添加が有効であった。沈殿を生じた溶液を一定時間かきまぜた後,沈殿と溶液を分離し,それぞれを化学分析した。この系におけるMn^<2+>の分配係数として5〜6を得た。この値は文献値16.2に比較してやや小さく,Mn^<2+>の分配に関して完全な平衡に到達していないことを示す。電子顕微鏡によって観察した沈殿には平滑な面をもつ結晶とクラックの入った結晶の存在が認められた。EPMAによって分析した結果,Mn^<2+>はクラックの入った結晶に濃縮していることが認められた。Mn^<2+>を含まない溶液から沈殿させた方解石のF含量(mol g^<ー1>)は〜10a_<F^ー>・a^<0.5>_<Ca^<2+>>で与えられた。ここでa_<F^ー>,a_<Ca^<2+>>は溶液中のF^ー,Ca^<2+>の活量を示す。これは高温の水溶液から方解石を沈殿させたときに得られた16a_<F^ー>・a^<0.5>_<Ca^<2+>>よりもやや小さい。この原因として方解石を室温で合成したときは中間体がバチライトであるのに対し,高温では中間体があられ石であることが考えられた。方解石のF含量はMn^<2+>含量とともに増大し,Mn^<2+>含量が1%付近ではMnを含まない方解石と比較してF含量は〜70%の増加を示した。ただしMnがさらに増大したときのF含量は頭打ちになる傾向が認められた。方解石のMn含量が1%以下であれば,FはMn^<2+>含量を異にする2種類の結晶のうち,Mn^<2+>含量の多い結晶に集中することが結論された。温泉沈殿物の方解石にしばしば高濃度のF^ーを含むものが見出されているが,これが共存するMn^<2+>の効果によることも推定された。

報告書

(1件)
  • 1990 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Ichikuni,Masami: "Uptake of fluoride ion by manganeseーbearing calcite" Geochemical Journal.

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書

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公開日: 1990-04-01   更新日: 2016-04-21  

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