研究課題/領域番号 |
02640448
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
分析・地球化学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
日下部 実 岡山大学, 地球内部研究センター, 教授 (20015770)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1990年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 火山岩斑晶 / ガラス包有物 / マグマ中の揮発性物質 / レ-ザ- |
研究概要 |
1.火山岩斑晶中のガラス包有物はその火山岩を噴出したマグマの急冷凍結物とみなすことができるので、マグマ中の水および二酸化炭素濃度はガラス包有物の分析から得ることが出来る。ガラス包有物の分析に必要な高真空抽出系ー四重極質量分析計から成る分析システムは前年度の科学研究費補助金等により既設である。本研究では本システムによるガラス包有物の分析条件の最適化を検討した。 2.極微量の水および二酸化炭素の分析ではバックグラウンドの極少化が必須である。バックグラウンド値の変動の原因を究明するために、ガス抽出系にリ-クディテクタ-を設置し、リ-ク対策を施した。また分析装置部品をより高温・長時間のベ-キングに耐えるものに変更し、装置自体に起因するバックグラウンドを極少化した。 3.直径50〜100μm程度のガラス包有物を選択的に溶融するために用いられているレ-ザ-ビ-ムの出力を、レ-ザ-発振器コントロ-ルユニットを設置することにより制御した。最適出力条件は、励起ランプ電流を17Aに固定した時、パルス周波数は10kHz、照射時間は5〜50msecであった。 4.薄片状にしたガラス包有物をレ-ザ-ビ-ムで撃ち抜くことにより正確な溶融体積を測定することができ、本システムによるガス量の分析結果と合わせてガラス包有物中の揮発性物質濃度の定量が可能になった。 5.岩石学的情報のそろっている浅間山火山の溶岩等を採取し、輝石、斜長石などの斑晶を分離した。現在、これらに含まれるガラス包有物中の水および二酸化炭素濃度の定量中である。またガラス包有物の塩素、硫黄濃度および主成分化学組成を既設の設備であるEPMAにより合わせて分析中である。
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