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3次元ネットワ-ク構造を持つヘテロ縮合環配位子架橋銅錯体の合成と物性

研究課題

研究課題/領域番号 02640488
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 無機・錯塩・放射化学
研究機関近畿大学

研究代表者

北川 進  近畿大学, 理工学部, 助教授 (20140303)

研究期間 (年度) 1990
研究課題ステータス 完了 (1990年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1990年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワード合成 / 単結晶銅錯体ポリマ- / ピラジン / メチルピリダジン / X線構造解
研究概要

本研究で「新しい金属錯体ポリマ-の実現」に注目し、単に金属塩と配位子を混ぜて得るのではなく、多核錯体(あるいは金属クラスタ-)を目的意識的に連結する合成を見いだした。以下筒条書きにてその結果を述べる。
1.階段型無限連鎖銅錯体ポリマ-の合成・チオクロ-ム(tc)を用いて2核銅(I)構造を基本単位とする銅錯体ポリマ-,{[Cu_2(tc)_2](PF_6)_2]}_nの合成をおこない単結晶を得る事に成功した。この単結晶X線構造解析から、2つの銅にtcが2個橋掛け配位した平面型2核体を繰り返し単位とする構造を持つことを示した。このユニットはtcのOH基を使って隣のユニットと連結され、階段のステップに相当する構造となっている。興味あることには報告者がすでに明らかにした[Cu_2(1,8ーnaphthyridine)_2]^<2+>のCu…Cu間距離よりもさらに短い。この階段型無限連鎖銅錯体ポリマ-は極めて珍しくこれまでこの種のものが合成された例は無い。
2.4核銅クラスタ-を単位とするポリマ-単結晶の構築・ピラジン(prz)を多核錯体の連結配位子として用い、銅ー2ーメチルピリダジン(mpz)二核単位をつないだ無限連鎖1次元ポリマ-の単結晶の合成に成功した。{[Cu_2(mpz)_2(prz)_2](PF_6)_2}この構造は極めて珍しく、その特徴は(1)ジグザグ構造を持ち、(2)その中に歪んだ3配位、4配位の立体構造を持つ非等価な銅(I)が二種存在し、さらにこれまでにない(3)銅(I)ーmpzの4核を単位とする銅(I)ポリマ-となっている。そしてこの構造の実現にmpzのメチル基の立体反発が重要な役割をしているという、ポリマ-構造設計に有用な知見を得た。これまで得られている銅(I)ポリマ-は簡単な配位子(ハライドアニオン、CN^ー、SCN^ー等)を用いたものが殆どであるが、本研究ではπ型の縮合環配位子を使った点で、今後各種の構造のポリマ-を合成する上で重要な知見を得た。

報告書

(1件)
  • 1990 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 北川 進: "Ietranuclear Copper(I)ーBased Infinite OneーDimentional Chain Complex.{[Cu_2(C_<12>H_<14>SON_4)_2)](ClO_4)_2}_n" Chemistry Letter. 623-626 (1991)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] 北川 進: "Infinite Stairーtype Chain Compound Constructed by Novel Dinuclear Copper(I) Complexes of Thiochrome" Journal of the Chemical Society,Dalton Trans.(1991)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] 北川 進: "Natural Abundance Nitrogenー15 CPMAS Studies of Copper(I) Complexes" Magnetic Resonance in Chemistry. 29. (1991)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書

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公開日: 1990-04-01   更新日: 2016-04-21  

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