研究課題/領域番号 |
02640497
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
遺伝学
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
松本 幸次 上智大学, 理工学部, 講師 (00119140)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1990年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | DNAポリメラ-ゼ / 蛋白質プライミング / アフィディコリン耐性突然変異 / dNTP結合領域 / DNA複製 / ファ-ジφ29とM2 |
研究概要 |
φ29DNAポリメラ-ゼ(pol)遺伝子の発現プロモ-タ-下流へのクロ-ニングとpolの精製:ファ-ジM2ではpolをtacプロモ-タ-下流にクロ-ニングし、polを大量精製することに既に成功している。本研究はφ29pol遺伝子をT7φ10プロモ-タ-下流に連結しpolの大量精製を実現した。20lの大腸菌培養から約20mgの精製φ29polを得た。精製標品はX線結晶回折による三次元構造解析のためD.Ollis教授(米国North western大)に送付した。 dNTP認識領域:アフィディコリン耐性突然変異株15株を新らたに分離した。これらはアフィディコリンに対する耐性の度合から4つの群に分類された。いづれの耐性株もホスホノ酢酸、araC、araA等のヌクレオシド類似体に対する感受性が変化しdNTP認識領域とアフィディコリン認識領域の重複が明らかとなった。既に3株の突然変異座を決定。 蛋白質プライミング機能領域:T7φ10プロモ-タ-下流に連結したφ29、M7の両Pol遺伝子にCOOH末端側から欠失を導入した実然異株を作成。精製した欠失型Pol(20〜100アミノ酸を欠失)は、いづれもプライマ-蛋白質と結合できないことがグリセロ-ル密度勾配遠心による分析により明らかになった。これら欠失型polは蛋白質プライミング活性を欠いており、C末端側にあるプライマ-蛋白質結合領域が、蛋白質プライミング機能に必須の領域であることが示された。 φ29polの転写後発現抑制:φ29pol遺伝子は大量発現系として安定なクロ-ンの入手が困難であった。同一転写単位上でpol遺伝子の下流にある遺伝子1を欠失させることにより、polの大量発現が可能となることを見出し、polの発現は転写後の過程で遺伝子1産物により抑制されることを明らかにした。
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