研究課題/領域番号 |
02640546
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
動物発生・生理学
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
針山 孝彦 東北大学, 応用情報学研究センター, 助手 (30165039)
|
研究期間 (年度) |
1990 – 1991
|
研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
|
配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1991年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1990年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
|
キーワード | アメリカザリガニ / 単クロ-ン抗体 / オプシン / ロドプシン / PCR / アミノ酸配列 / ラブド-ム / スペクトル感度 / ザリガニ視物質 / 一次構造 / 遺伝子操作 |
研究概要 |
ザリガニの複眼には、レチナ-ル(A1)と3ーデヒドロレチナ-ル(A2)の二種類を発色団とする光受容分子が存在し、A2の含量は、夏期には冬期に比べ著しく少ない(鈴木ら、1984、1985)。細胞内記録法を用いてスペクトル感度について再検討を行うと、A1のみを含有する夏型では、単一のスペクトル応答が得られ、A1とA2の両方を含有する冬型では、4種類のスペクトル応答が得られた。選択光順応実験でA1をもつ光受容分子の方が、A2をもつそれの吸収波長域より短波長側をより吸収する。冬型ザリガニでは夏型の時とは異なったオプシンが新たに合成され、また別々の視細胞に含有されているという仮説を立てた。仮説を検証するために、単クロ-ナル抗体を作成し、視細胞の染め分けを試みた。4つの抗体が得られ、Western Blottingで35kdaの蛋白と結合した。抗体の内の1つがラブド-ム全体ではなく、一部を櫛状に染め分け、仮説を強固なものとした。 この別々のオプシンの存在を確証するために、オプシンのアミノ酸配列を決定する事を試みた。1200コの目から約200μgのtotal RNAを取り出し、single、doubleーstranded cDNAをpurified Poly(A)RNAから合成した。これをPCRにより増幅した。degenarate opsinをプライマ-とした。オプシンmRNAからのcDNAフラグメントを単一化し、アミノ酸配列を決定した。得られたアミノ酸配列は、重要な保存されているアミノ酸残基が、いままですでに報告されている他種のオプシン配列と非常に似ていた(K;レチナ-ルの結合部位、二つのC;ジスルフォイド結合、SとT;燐酸化サイトなど)。前述のcDNAフラグメントをプロ-ブとしてGenomic DNAをPCRで増幅したものとSouthern Hybridyzationをさせると主たるオプシンバンドの近くに別の弱い結合が見られた。これは、また別のオプシン遺伝子の存在を示すものである。
|