研究概要 |
本研究は、超短パルス高強度レ-ザ-光の発生,及びそれを用いたX線発生と軟X線レ-ザ-の励起より構成される。以下に平成3年度の研究実績の概要を記す。 1.超短パルス高強度レ-ザ-光の発生。平成2年度にプリパルスを低のレ-ザ-光を発生された。平成3年度はこの方法を発展させて,パルス幅1ps,エネルギ-30J,ピ-ク出力30TWの超短パルス高強度レ-ザ-光を発生した。またプリパルス比の測定を正確に行い,主パルスに対し10^<-7>以下であることを明らかにした。これらの性能は世界最高の値である。 2.X線発生。上記のレ-ザ-光は非常に高強度であるため,空気中を伝播させると非線形光等学効果により自己収束を起す。また同じ理由により,レンズ等の透過型光学素子を使用することもできない。このため,タ-ゲット照射を行うにはレ-ザ-光を真空中を伝播させ,反射型光学系で集光する必要がある。平成3年度はタ-ゲット照射実験に必要な真空槽等の設計を行い,その一部を製作した。実験は平成4年度に実施予定である。また超短パルス高強度レ-ザ-光と固体との相互作用に関する理論的研究を行った。高強度光電界と固体プラズマ存在下での電子運動を解析する定式化及びコ-ド化を行い,計算機解析を開始した。 3.光電離軟X線レ-ザ-。K原子を用いた60nmXUVレ-ザ-に関する検討を行った。その結果、1ps,30TWのレ-ザ-光を励起源とした用いた場合,利得係数3000cm^<-1>,利得長70cm,でgl=2×5^5が得られると予測される。ヒ-トパイプと用いた進行波励起型Kレ-ザ-装置の基本設計を行った。今後実施計行及び装置製作を実施する予定である。
|