研究課題/領域番号 |
02650049
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
航空宇宙工学
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研究機関 | 熊本工業大学 |
研究代表者 |
岩崎 松之助 熊本工業大学, 工学部, 教授 (20037641)
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研究分担者 |
松尾 健輔 熊本工業大学, 工学部, 助教授 (80133560)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1990年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 翼型周りの遷音速流れ / 翼型のショックチュ-ブ実験 / 後縁の鈍い翼の風洞実験 / 後縁の鈍い翼型 / 後縁の鈍い対称翼型 / 後縁から生ずる円形衝撃波 / 渦による音波の発生 / 翼型後流中のカルマン渦列 |
研究概要 |
研究はゲッチンゲン風洞(測定断面1m×1m、風速30m/sにて)とショックチュ-ブ(60mm×120mm、マツハ数0.6にて)で行った。風洞模型はNACAOO12断面、スパン0.75m、翼弦長0.15mの木製翼と後縁を翼弦長の10%だけ切断した翼、ショックチュ-ブ実験では翼弦長100mmの上記断面の翼、10%、20%切断した後縁の鈍い翼、後縁に円みを付けた翼、後縁に分割板を入れたもの、鈍い後縁に凹凸を付けたもの等を用いた。測定には6分力天びん、シェリ-レン法、マッハツェンダチ渉計、エレクトロニックカウンタ、遅延回路、動ひずみ計、ディジタルオシロスコ-プその他の電子式計測装置が用いられた。得られた結果の主なものはつぎの通りである。 1.翼型後縁より下流の流れの発生の初期において、孤立した渦が発生する都度円形の音波が発生する。この渦と音波の関係が可視化された。渦の発生は後縁が厚い場合ほど顕著である。2.ショックチュ-ブの入射衝撃波が後縁に達した直後から、強い円形衝撃波の発生が認められた。その精しい挙動は今後さらに研究を進めていく予定である。3.揚力係数と揚力傾斜は後縁を切断した翼の方が大きい。その原因は翼後縁の下縁近くの点が後部岐点となり、従って、後縁の鈍い翼よりも翼周りの循環が大きくなる為であろうということがシュリ-レン写真により推測された。4.後縁より下流の流れが生じて相当時間が経過した時点で,凹凸の後縁、円い後縁、仕切板の有る後縁の翼では、後流中に孤立渦はほとんど認められず、後縁は鈍くても、このような形の後縁を持つ翼では、抗力や騒音の低下が期待されることが分かった。 本研究により、鈍い後縁の翼の後流の時間的な変化が若干明らかにになり、種々新らしい知見が得られた。今後さらに研究を進め、できるだけ早く学会に報告したいと考えている。
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