研究課題/領域番号 |
02650163
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
熱工学
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
伊藤 昭彦 大分大学, 工学部, 助教授 (30127972)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1990年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 混相流 / 流下液膜流 / 加熱液膜 / マランゴニ効果 / じょう乱波 / 液膜破断 |
研究概要 |
傾斜面上を自由流下する加熱液膜に対して、a.液膜表面上のじょう乱波の発生に果たすマランゴニ効果を明らかにする。b.液膜の破断に果たすマランゴニ効果を明らかにする。c.液膜破断の生じる流動および加熱条件を明確にする。の3項を目的として、理論と実験の両面から研究を行った。まず、マランゴニ効果を考慮した液膜の不安定性を理論解析し、じょう乱波の生成条件を得た。解析結果は一つの傾斜角に対してじょう乱波となりうる二つの臨界流量が存在を示唆した。次いで作動流体として水とシリコンオイルの二種を用いてじょう乱波の発生する臨界流量と液膜の破断する流量を調査した。以上の結果、以下の知見を得た。1.マランゴニ効果、以下の知見を得た。1.マランゴニ効果はdynamic waveの波速度に関係し、これお減少させるように働く。気液界面の流体粒子速度が波速度を越えるときをじょう乱波の発生条件としたが、加熱により波速度が減少してじょう乱波は発生し易くなる。2.じょう乱波の発生する二つの臨界流量が存在する。すなわち、傾斜角を一定として液体流量を下げていくと、一度波が消えて液膜は平滑面となるが、さらに流量を下げると極めて薄い液膜上に再び波が発生する。この下限の臨界流量はマランゴニ効果に起因している。シリコンオイルによる実験で二つの臨界流量の存在を検証することができた。3.加熱液膜流のじょう乱波は低流量側で波高が大であり、基底液膜厚さが極めて薄くなる。4.下限の臨界流量よりわずかに流量を下げると液膜の一部は破断する。これは、じょう乱波が果たす液体輸送の効果よりも、波の山と谷の間で生じるマランゴニ力が谷となる最少液膜厚さを減少させる効果の方が大であるためと考えられる。以上のことより、加熱液膜流の波の発生に果たすマランゴニ効果が明らかとなったが、今後さらに液膜の破断機構について検討を行う。
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