研究課題/領域番号 |
02650223
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子材料工学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
佐々木 孝友 大阪大学, 工学部, 助教授 (50029237)
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研究分担者 |
阪部 周二 大阪大学, 工学部, 助手 (50153903)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1990年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 有機非線形光学材料 / レ-ザ-波長変換技術 / 単結晶育成 / ブリッジマン育成法 / メチルニトロアニリン / グリ-ン・ブル-光源 |
研究概要 |
高機能、高密度集積光デバイスに用いるため、半導体レ-ザ-光を波長変換技術を用いることにより小型軽量で長寿命、高輝度のグリ-ン・ブル-光源を実現する研究が盛んである。有機非線形光学結晶MNA(2メチル4ニトロアニリン)は非線形光学定数が極めて大きく、上記目的に有用な結晶と考えられる。このためレ-ザ-グレ-ドの大型結晶育成を行ない、その評価を行なった。MNAの融点は約130℃であるためオイルを用いたガラス製ブリッジマン式育成槽を構成し、ガラスアンプルに閉じ込めたMNA材料をゆっくり引き上げる方法で結晶育成を行なった。得られた成果は以下の通りである。(1)成長日数2週間で直径5mm長さ約2cmの単結晶を得ることができた。(2)MNAに不純物が入ると特に赤く着色する現象が見られグリ-ン光発光には適さなくなった。溶液法で再結晶させることにより高純度化を行なったものでは、比較的黄色で透明な結晶となった。長期育成の結果、比較的原材料の劣化が生じやすく、この結果育成結晶が赤化することがわかった。(3)育成した結晶中で直径5mm、長さ1cm程度は完全に透明であった。結晶の透明な部分に関してレ-ザ-特性評価を行なった結果得られたことは以下の通りである.(1)1.06μm連続YAGレ-ザ-光(出力200mWを集光)照射により2倍高調波(グリ-ン光)発生が観測できた。この実験よりMNAの実効非線形光学定数はKDP結晶の100倍以上(5pm/V)と評価できた。(2)HeーNeレ-ザ-于渉計による結晶内部の観測では若于のストリエ-ションが観測された。もっとゆっくり育成すれば縞の入らない良好なものが育成できると考えられるが、劣化の問題が生じてくる。以上の実験より原料の十分な高純度化と、酸化が生じないようにアンプルにつめることにより長時間育成が可能となりさらに良好な結晶を育成することができることがわかった。
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