研究課題/領域番号 |
02650224
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子材料工学
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研究機関 | 富山県立大学 |
研究代表者 |
高倉 秀行 富山県立大学, 工学部, 助教授 (30112022)
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研究分担者 |
浜川 圭弘 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (10029407)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1991年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1990年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | グラフォエピタキシ- / ゲルマニウム / 薄膜 / 共晶合金 / 太陽電池 / シリコン |
研究概要 |
エピタキシャル成長の基本原理を考えると、不活性に近いアモルファス状態である基板表面に、成長させたい結晶の望みの結晶軸の周期場を何らかの方法で転写できて、その上にこれに習って結晶成長が進行すれば、全く結晶系の異なる材料の基板上に所望の単結晶が成長するグラフォエピタキシ-が可能となると考えられる。本研究はこの現象を利用して、大面積で望みの厚さ、結晶面を持つ半導体単結晶薄膜を成長させる技術を確立し、太陽電池など大面積を必要とする半導体デバイスへの応用の可能性を探る事を目標にしている。 平成2年度では、これまで行ってきたArレ-ザ-による再結晶化の成長速度の改善に向けて、赤外線導入加熱装置を検討し整備を行うとともに、Siのグラフォエピタキシ-を試みた。その結果、Geに比べてSiの反応性が高く大面積単結晶成長が難しいことが判明し、Geを用いる研究を先行して行うこととした。また、これまで基板作製法として採用してきたSi(100)基板をアルカリ溶液中で選択エッチングを行いこれを酸化したものおよびNiメッキを用いて転写した場合には、表面形状のわずかなズレににより、成長した半導体結晶には結晶粒界が発生し、大面積単結晶基板とはならなかった。平成3年度では、この全面ピラミッド状のグラフォエピタキシ-基板に変えて、基板の一部のみピラミッド化した基板を提案し、Si(100)基板を使用して作製を試みたところ、全面エッチングに比べ反応が速く、良好な表面構造が得られることが分かった。これを再度酸化し、W、Al、Geの基に膜を堆積して、赤外線加熱装置を用いて結晶化を行った。その結果、フラットな基板上のGe膜は、当初の予測通り(111)方位に優先配向しグラフォエピタキシ-条件を満足したが、ピラミッド表面での(100)配向は観測できなかった。成長膜を詳細に調べた結度、Ge膜の密度が低く結晶化温度が適当でなかったことがわかり600°C程度まで短時間に加熱する必要があることが示唆された。
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