研究課題/領域番号 |
02650229
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子材料工学
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研究機関 | 東京工芸大学 |
研究代表者 |
星 陽一 東京工芸大学, 工学部, 助教授 (20108228)
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研究分担者 |
鈴木 英佐 東京工芸大学, 工学部, 講師 (60113007)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1991年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1990年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 窒化鉄薄膜 / イオンビームデポジッション / 対向ターゲット式スパッタ法 / スパッタ形プラズマ源 / 軟磁性膜 / 対向タ-ゲット式スパッタ法 / イオンビ-ムデポジッション / プラズマ / 多層膜 / 薄膜ヘッド / 対向タ-ゲット式スパッタ / 軟磁性薄膜 / プラズマ源 |
研究概要 |
窒化鉄は3Tに近い巨大な飽和磁束密度を持つばかりでなく、軟磁気特性に優れた磁気ヘッド用の磁性材料として注目されている。本研究では、この窒化鉄薄膜をイオンを直接基板上に堆積できるスパッタ形プラズマ源を用いる方法により合成することを試み、準安定相であるFe_<16>N_2相の膜を作成するための薄膜技術を開発することを目的とした。 スパッタ形プラズマ源として、申請者らが独自に開発した対向ターゲット式スパッタ形プラズマ源を用い、そのプラズマ源の改良を行なうとともに、化学的に活性なイオンを直接基板に堆積させる方法が窒化鉄膜の生成にどの程度有効かを調査した。 (1)スパッタ形プラズマ源の改良 イオオ引き出し系を多口式から単口式に変え、さらにプラズマ収束磁界を強めることにより、動作ガス圧を下げるとともに、イオン電流密度1mA/cm^2での膜堆積を可能にした。また、厚いターゲットの使用が可能となったことで、ターゲットの寿命も10倍以上長くすることができた。 (2)窒化鉄薄膜の作製 スパッタガスとしてアルゴンと窒素混合ガスを用い、スライドガラス基板上に、基板入射イオンのエネルギー、およびイオン量を変化させて膜を堆積した。その結果(1)入射イオンのエネルギーを増加させると、結晶粒の成長が抑制され、膜中の窒素含有量も減少する。(2)基板へ入射するイオン量が減少するにつれて、結晶粒の成長が顕著になる。(3)イオンを入射させながら堆積した膜は小さな結晶粒径を持ち、純鉄と同等な大きな飽和磁化と良好な軟磁気特性を合わせ持つ軟磁性膜となる。等のことが明らかとなった。しかし、巨大飽和磁化を持つFe_<16>N_2相の形成に対して、イオンが有効であるか否かについては、明確な結論が得られておらず、今後、さらに検討していく必要がある。
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