研究課題/領域番号 |
02650252
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
情報工学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
宮永 喜一 北海道大学, 工学部, 助教授 (20166185)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1990年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 適応クラスタリング / ニュ-ラルネット / 音声認識 / 文字認識 |
研究概要 |
ディジタル信号処理用VLSI等の効率的利用を目的として、並列・並行処理に基づく機能ネットワ-クを構築し、その有効性を検討した。最初に自己組織化ニュ-ラルネットモデルの特徴を持つクラスタノ-ドのネットワ-クを考えた。これは並列に処理可能なノ-ドを自動生成するネットワ-クで、入力されたパタ-ンについて各ノ-ドのテンプレ-トとの重み付き2乗誤差をその類似度として評価する。ここで用いられる重みは各パタ-ンの要素の分散値を用いており、それらの値は適応的に評価される。このモデルは改良型確率近似法を用いた適応的手法を導入しており、時間的に変動する情報等の自動クラスタリングに利用可能であることが分かった。自己組織化ニュ-ラルネットでは単にパタ-ンの物理的近さのみに着目しているため、その意味的なつながりを実現できない。そこで強制学習に基づく階層型ニュ-ラルネットワ-クを導入し、入力パタ-ンの意味的つながりを実現した。このネットワ-クにも確率近似法に基づく適応手法が導入されており、時間的に変動する情報にもある程度追従できることが分かった。以上より、自己組織的ネットワ-クと教師付学習ネットワ-クの双方をもつモデルによる認識システムを構築し、連続音声認識・手書き文字認識等を行ない、連続音声認識では各母音といくつかの子音グル-プに認識が可能であること、手書き文字認識では数字文字に関してかなり高い認識率を得ること等が明らかにされた。ネットワ-クを用いての連想記憶モデル構築は単純なラベルの連想は容易であるが、かなり長いパタ-ンの連想のような複雑な時系列連想に関しては、十分な記憶容量を必要とし、現段階では効率の良いネットワ-クモデルは得られていない。これは今後の課題と考えられる。
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