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縦渦列の発生機構と制御に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 02650363
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 水工学
研究機関九州大学

研究代表者

平野 宗夫  九州大学, 工学部, 教授 (50037850)

研究分担者 大本 照憲  九州大学, 工学部, 助手 (30150494)
橋本 晴行  九州大学, 工学部, 助教授 (70117216)
研究期間 (年度) 1990
研究課題ステータス 完了 (1990年度)
キーワード縦渦 / 乱流構造 / 河床波 / 流砂
研究概要

矩形断面を有する直線開水路流れにおいては、一般に水深スケ-ルの縦渦が存在し、流れは三次元的様相を呈する。縦渦は、渦の強さが微弱であっても流れを完全に三次元化し、減衰が僅かで主流方向に長い距離にわたって持続すること、さらに乱流低抗則、物質の移流・拡散、土砂輸送および水理構造物周辺の局所洗掘・局所流などに重要な影響を及ぼすことがことが指摘されているが、十分な検討は成されていない。本研究の最終目標は、開水路流れに潜在する縦渦列を積極的に引き出すための方策を見いだし、洪水流において普遍的に現れる縦渦列を制御し、堤防護岸に対して安全側に働く水理構造物の試作とその機能評価を行うことであり、本年度は縦渦列および河床形状に対して側壁粗度が如何なる影響を及ぼすかを明かにするため、固定床実験および移動床実験を実施した。固定床実験では、模擬縦筋河床上において側壁近傍での三成分の流速変動が計測された。移動床実験では、側壁が滑面の場合において縦筋河床が形成された水理条件で、側壁が粗面の場合での河床高を計測し、側壁粗度が与える河床形状への影響が調べられた。得られた主な結果は以下の通りである。
(1)側壁近傍における二次流の横断方向成分および鉛直方向成分の横断面内の空間分布ら、コ-ナ・バイセクタに対して上方の水面側縦渦と下方の底面側縦渦が側壁方向に強い二次流を誘起し、主流速の極大流速点は半水深近くまで水面下に降下すること、また、これらの縦渦によって横断方向の運動量輸送が促進されることが明かにされた。
(2)移動床実験では、中央粒径が0.94mm以上の河床材料では側壁粗度の影響により水路中央部付近での掃流力が増大し、河床形状や掃流砂量の横断分布形状が一様化されることが認めら、中央粒径が0.57mm以上の河床材料では、側壁粗度の影響で発生する剥離渦によって河床近傍で局所的に深掘れ部が発生し、側壁が滑面の場合に発生した縦筋河床とは異なった河床波の生じることが明かにされ、側壁粗度が縦渦の形成および河床形状に大きな影響を及ぼすことが実証された。

報告書

(1件)
  • 1990 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 大本 照憲,平野 宗夫: "縦渦列の安定性に関する理論的研究" 九州大学工学集報. 63. 495-502 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] 大本 照憲,平野 宗夫,天野 光歩: "開水路合流部の三次元乱流構造" 第22回乱流シンポジウム講演論文集. 291-296 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] T.OHMOTO,M.HIRANO,M.AMANO: "Cellular Secondary Currents over Sand Ribbons" Proceedings of the 7th Congress of Asian and Pacific Regional Division of the International Association for Hydraulic Research. 251-258 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] 松尾 誠,大本 照憲,平野 宗夫,天野 光歩: "側壁粗度が与える隅角部二次流および河床形状への影響について" 土木学会西部支部研究発表会. 254-255 (1991)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] 天野 光歩,大本 照憲,平野 宗夫: "瀬割堤下流部の二次流および河床形状について" 土木学会西部支部研究発表会. 256-257 (1991)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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