研究課題/領域番号 |
02650395
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
建築構造・材料
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
多賀 直恒 名古屋大学, 工学部, 教授 (40023080)
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研究分担者 |
今岡 克也 名古屋大学, 工学部, 助手 (20193667)
松澤 宏 名古屋大学, 工学部, 助教授 (50023312)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1991年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1990年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 杭基礎 / 根入れ部 / 振動土圧 / 模型実験 / 有限要素解析 / 水平力分担率 / 側面摩擦 / 地下埋設部 / 地震時土圧 |
研究概要 |
杭を有する構造物地下埋設部の地震時の水平力抵抗機構を解明する目的で前年度に行われた大型振動砂槽を用いた模型振動実験の結果を詳細に検討し、抵抗機構の性状を十分に表現できる擬似3次元有限要素モデルを作成し実験のシミュレ-ション解析を行った。解析モデルで必要な杭と地盤とのバネ剛性は,砂槽内の模型の自由振動実験を行い固有周期を一致させることにより算出した。また、根入れ各要素に作用する水平力の算定には、この研究で新たに考案された計測パネルを模擬して境界部に取付けたバネ要素に作用する水平力を評価することにより行った。その結果、実験の主な結果はこの解析で十分に精度良く表現できる事が判明し、実験結果の解明が可能になった。さらに、この解析で砂を地盤材料に用いた模型振動実験では不可能であった軟弱地盤の場合と高振動数域の入力の場合をパラメ-タスタディにより行った。 この実験と解析の結果から得られた知見を以下のように要約する。 1.地下壁の前後面に作用する差分土圧の大きさと作用方向は壁面とその周辺地盤との相対変位により大きく依存し、比較的剛な構造物で表層地盤が軟弱な場合には前後面土圧は構造物に対して入力として作用する場合もあるが、逆に構造物の増幅率が地盤より大きな場合には地下埋設部に作用する水平力の50%以上を負担する。 2.地下壁の側面摩擦力は、地盤との相対変位と根入れ深さに比例して増加するが、その割合は前後面土圧に比べてかなり小さく、そのため水平力分担率は25〜30%でほぼ一定である。 3.根入れ深さと杭の水平力分担率の関係は、根入れ無しから1階高さ分までは急激に小さくなるが、それ以上は、根入れによる拘束効果のために地下部分の増幅が押さえられ分担率はほぼ20〜30%で安定する。
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