研究課題/領域番号 |
02650440
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
建築史・建築意匠
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
土田 充義 (1991) 鹿児島大学, 工学部, 教授 (60037819)
揚村 固 (1990) 鹿児島大学, 工学部, 助手 (70094117)
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研究分担者 |
揚村 固 鹿児島大学, 工学部, 助手 (70094117)
小山田 善次郎 鹿児島大学, 工学部, 講師 (00041533)
土田 充義 鹿児島大学, 工学部, 教授 (60037819)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1991年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1990年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 武士集住地 / 麓集落 / 城下町 / 街路 / 屋敷構え / 宅地割 / 武家住宅 / 屋敷配置 / 近世都市 / 中世都市 / 都市史 |
研究概要 |
薩摩藩内の麓計画を三つの視点で捉えることで研究を初め、総合的な理論の展開ができた。その視点の1つは都市史的立場からの研究であり、もう一つは歴史的景観の把握である。最後は住宅史的視点であった。その結果次のことが明らかとなった。 【都市的視点】麓の基本的設計にあたって、まず行政府の地頭仮屋の位置を決め、次に街路を縦横通す。その街路網は絵図に直交して描かれているが、実測結果によると台形となり、直角に交まる街路はほとんどない。その街路決定に眺望による配慮から高台や山城が基点となっていた。宅地割はその街路に面した間口に較べて奥行きの方が数間広く割り付け、面積は地頭仮屋から離れに従って狭い。そこには武家社会の秩序が存していた。 【歴史的景観の把握】麓の景観を自然景観と文化景観に分け、文化景観の周囲に自然景観が存し、借景や街路決定などで両者は深く結びついていた。文化景観は構築物(武家住宅・門・石垣等)、植栽(生垣・樹木・庭園)街路(馬場・小路)が構成要素となり、それらの要素の特徴が地域的特性を生み出している。その地域的特性を要素の連続・広がり・高低を尺度にして捉えることができた。藩境の麓は要素の連続が強く、広がりが大きく、高低が強調されていた。 【住宅史的視点】麓の武家住宅は各麓によって、少しずつ形態を異にしている。巨視的に見れば接客部分のオモテと台所・居住部分のナカエからなり、それらの武家住宅を麓計画から観察した。その結果、街道からの情報を得やすくするために、外部に向かって開放的に造り、外部からは屋内が見え難い仕組がなされていた。
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