研究課題/領域番号 |
02650468
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属物性
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
桑野 範之 九州大学, 総合理工学研究科, 助教授 (50038022)
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研究分担者 |
板倉 賢 九州大学, 総合理工学研究科, 助手 (20203078)
松村 晶 九州大学, 総合理工学研究科, 助手 (60150520)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1991年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1990年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 銅合金 / 規則ー不規則転移 / 相分解 / 焼鈍過程 / 自由エネルギ- / 一次相転移 / 逆位相境界 / 銅プラチナ合金 |
研究概要 |
本研究では主に、Cuー39at%Pt合金,Cuー25at%Pt合金とCuーNiーSn合金について研究を進めた。最初の合金では不規則化と相分解反応、次の合金では周期的逆位相境界が焼鈍過程に及ぼす影響を明らかにすることを目的とし、最後の合金ではスピノ-ダル分解が先行し規則化が誘発される合金の例としてとりあげた。得られた主な結果は次のとおりである。 1.L1_1規則化したCuー39at%Pt合金を(L1_1+A1)領域で焼鈍すると、その焼鈍温度が均質系の規則化温度より高い場合は一旦ほとんど不規則化するが、低い場合は粒界から不規則化が進行することが確かめられた。これは(L1_1+A1)領域内に準安定な規則ー不規則転移線が存在していることを示している。 2.Cuー25at%Pt合金のL1_<2ーs>→L1_2への転移過程において、周期的逆位相境界はヘアピン型配列が後退することにより消滅することが確かめられた。そのヘアピン形状の形成プロセスとして、隣接する逆位相境界が接する場合、熱的な逆位相境界を介する場合、などがあることを示唆する逆位相境界構造も観察された。 3.時間依存型ギンツブルグ・ランダウ展開による速度方程式を応用して周期的逆位相境界の挙動をシミュレ-ションを試みた。規則化エネルギ-と界面エネルギ-に適当な値を与えることにより、周期的逆位相境界の実際の挙動を非常によく再現できることが確かめられた。 4.CuーNiーSn合金の焼鈍によるスピノ-ダル分解はNi組成が高いほど速い。濃度波の波長および振幅およびプロフィルの変化を明らかにした。また、焼鈍初期にはDO_<22>型規則格子反射が電子回折パタ-ンに現れる。低Ni組成合金では焼鈍によりDO_<22>は発達するが、高Ni組成ではL1_2型規則格子に変化する。
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