研究課題/領域番号 |
02650520
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属材料
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
太田 道雄 九州大学, 歯学部, 教授 (30037824)
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研究分担者 |
中川 雅晴 九州大学, 歯学部, 助手 (80172279)
白石 孝信 九州大学, 歯学部, 助手 (10150468)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1990年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 生体修復用金属 / 耐食性評価 / 定電位分極 / 動的分極曲線 / Pd添加効果 |
研究概要 |
生体修復用金属材料のin vitroな評価法を確立する第一歩として、歯科用、整形用実用材およびその基本となる二元、三元合金の分極実験を行い、これらの金属材料の化学的安定性を定量的に評価した。得られた主要な結果は以下の通りである。 1AuーCu二元合金の定電位分極において、電流密度の積分値(Q)から計算されたCu溶出量と、原子吸光分析結果が一致し、Q値の耐食性パラメ-タとしての妥当性が示された。 2耐食性に対する合金組織の影響を知る目的で、時効処理によって完全にnoduleで覆われた二相合金と、各相の組成を持つ二種の単相合金の動的分極曲線を測定したところ、一見複雑な二相合金の分極曲線もそれを構成する二つの単相合金の曲線の重ね合わせによって説明できる、すなわち加成性が成り立つことが判った。 3Cuー30at%Au合金は、700mVの定電位分極において大きなQ値を示し、分極後の試料表面からの各元素の濃度分布をESCAによって調べた結果、表面層がAuーrich、Cuーpoorとなっていることから、表面からのCuイオンの活発な溶出が示唆された。しかし、Auの一部をPdで置換すると、Pd5〜10at%ではQ値は著しく減少し、それ以上の置換では再び増加した。わずかなPd添加による耐食性の顕著な改善については、現在その原因を検討中である。 4現在実用に供されている純Ti、Tiー4A1ー6V合金およびNiー9Cr合金の分極実験では、安定な表面皮膜の形成による高耐食性が示された。
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