研究課題/領域番号 |
02650531
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
溶接工学
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
竹本 正 大阪大学, 溶接工学研究所, 助教授 (60093431)
|
研究期間 (年度) |
1990 – 1991
|
研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
|
配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1991年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1990年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
|
キーワード | はんだ合金 / マイグレ-ション / SnーPb合金 / 電圧 / 腐食 / フラックス / 電子機器回路 / マイクロソルダリング / 湿度 |
研究概要 |
はんだ合金のマイグレ-ションを主に水環境中で検討した結果をまとめると以下のようである。試験はパワ-サプライを用いて一定電圧を印加する短絡時間測定試験と、ポテンシオスタットを用いて一定速度で電圧(電位)を上昇させ、電流急増電位、電流増加速度等を調べる特性試験を採用した。 1.パワ-サプライを使用して短絡時間を測定した結果、電界電圧一定では、試料間隔が長いほど短絡時間は試料間隔に比例して長くなった。試料間隔一定では、電界電圧が大きくなるほど短絡時間は短くなったが、一定電圧を越えると短絡時間には差が見られなくほぼ一定となった。 2.PbーSnはんだ合金組成に及ぼす短絡時間の効果を検討した結果、100Pbが最も短絡時間が短く、Snー95〜40Pb(mass%)、Pbー80〜95Sn(mass%)、100Snの順に短絡時間は長くなった。合金組成の短絡時間への影響は、共晶点を境に顕著であり、共晶組成(38.1Pbー61.9Sn)よりPb含有量が多くなると100Pbの短絡時間に類似してきて短くなり、Sn含有量が多くなるとSnの短絡時間に類似してきて短絡時間は長くなった。 3.ポテンシオスタットを使用して短絡特性を測定した結果、Pb含有量が増加すると発生電圧は減少し、逆にマイグレ-ション発生電流は、Pb含有量が増加すると増加した。すなわち、短絡時間の結果と同様に、Pbによるマイグレ-ションが起こりやすかった。 4.フラックスへの活性剤を添加した溶液では、マイグレ-ションを促進するものと遅らす効果を持つもの2種類があった。PbーSnはんだのマイグレ-ションによる生成物の主成分は主にPbで、Snは樹脂状生成物の枝の先端部や付け根のあたりに付着物の形で球状に析出していた。
|