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疎水性環境汚染物質のフェイトアナリシスにおけるフミン物質との相互作用

研究課題

研究課題/領域番号 02650536
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 工業分析化学
研究機関東京大学

研究代表者

篠塚 則子  東京大学, 生産技術研究所, 助手 (00013160)

研究期間 (年度) 1990
研究課題ステータス 完了 (1990年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1990年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード疎水性環境汚染物質 / ピレン / フミン酸 / 相互作用 / 溶解度
研究概要

フミン物質は環境汚染物質に作用してその物理的,化学的,生化学的プロセスに影響を及ぼし最終的運命に重要な応割を果していると考えられており基礎的なデ-タの必要性が高まっている。疎水性環境汚染物質はフミン物質の存在で水への溶解度が飛躍的に増加することがわかっている。本年は多環芳香族化合物ピレンと種々のフミン酸との相互作用を検討した〔実験〕海底堆積物から常法に従ってフミン酸,フルボ酸を抽出した。フルボ酸は灰分が多く昇化水素酸処理を行わないと使用できなかった。ピレンのフミン酸溶液への溶解度測定にはいわゆるフラスコ法を用い,水溶液に移動したピレンはジクロロメタンにより抽出して吸光光度法により定量した。ピレンのフミン酸への分配を測定する場合は,一定量のピレンとフミン酸溶液を良く振とう後,蛍光光度法によってピレンの蛍光の消光を利用した。〔結果と考察〕フミン酸水溶液によるピレンの溶解量はフミン酸の低濃度領域(〜50mg/l)ではフミン酸濃度と共に直線的に増加するのでその傾斜を溶解度係数Ksとした。その値は,BSー12(相模湾堆積物より抽出したフミン酸):3.6,SJー1(日本海)1.9,FSーE(フロ-レス海):1.8,Aldrich(市販)4.3,Fluka(市販)3.0×10^<ー8>mol/mgであった。また分配実験の係数khaは,BSー12:4.2,SJー1:10.4,FSーE:2.2,Aldrich:8.5,Fluka:8.1×10.4ml/gであった。FSーEはいずれの値も小さく,また市販の2フミン酸はKs,Khaいずれも似た値を示した。構造的にはBSー12は酸基が多く,また脂肪族性が高い。市販の2種は構造が類似しており芳香族性が高いといわれており,数値の類似性,ピレンとの相互作用の大きさがこれを裏付けている。溶解度の温度変化を調べると,いずれのフミン酸でも温度係数は正の値となり,吸着機構の寄与が小さいことがわかった。

報告書

(1件)
  • 1990 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] N.Shinozuka: "Aggregate Formation of Humic Acids from Marine sediments" Marine Chemistry.

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] N.Shinozuka: "Interaction between hydrophobic substances and humic acids from marine sediments" Anal.Sci.

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書

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公開日: 1990-04-01   更新日: 2016-04-21  

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