研究課題/領域番号 |
02650543
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
工業分析化学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
山田 淳 九州大学, 教養部, 助教授 (30136551)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1991年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1990年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 多環芳香族分子 / レ-ザ- / 多光子イオン化 / 光電流 / 超高感度計測 / 超微量計測 |
研究概要 |
電流増幅器、レコ-ダ-、広帯域プリアンプを現有装置に組み込み、ナノ秒オ-ダ-の時間分解能とピコアンペア以下の電流検出能を持たせた。また蛍光信号も測定できるようにした。そのための光イオン化セルも試作した。また現有Nd:YAGレ-ザ-の紫外光(355nm)、可視光(532nm)、赤外光(1064nm)の3種のレ-ザ-光が互いに混合でき、強度も変えられるように光学系を整備した。以上のような整備拡充により、当初の計画通りの性能を持つ高感度・高精度の装置が完成した。 ヘプタン中、約20種類の多環芳香族分子について、紫外光単独.紫外光+可視光、紫外光+赤外光の3通りの場合について光電流強度を測定した。その結果、赤外光はいずれの分子に対しても光電流を増大させる働きをするが、可視光の場合にはいくつかの分子で光電流の減光が認められた。ペリレン、ベンゾ[a]ピレン,アントラセンについてレ-ザ-光強度を変えたり、一方の光に遅延をかけるなどの実験を行った結果、赤外光はイオン化で初期に生成するジェミネイトイオン対に、可視光は一光子吸収で生成する励起状態分子に作用することが明らかとなった。 アントラセン、ベンゾ[a]ピレンなどいくつかの多遷芳香族分子について上記3通りの光照射による電流をレ-ザ-強度を変えて測定し、最適条件を設定し、高感度な計測を試みた。その結果、可視光を混合すると数倍、赤外光を混合すると一桁近くの感度向上が認められ、10^<-12>Mオ-ダ-の検出感度を達成した。 この方法を更に拡張させるため、極微量試料溶液が扱えるセルや光ファイバ-を利用したイオン化検出法について検討している.
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