研究課題/領域番号 |
02650553
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
無機工業化学・無機材料工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
安井 至 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (20011207)
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研究分担者 |
長谷川 洋 東京大学, 生産技術研究所, 講師 (80013176)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1990年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 厚膜抵抗体 / ガラスーセラミックス / ホウ化物 / ケイ化物 / 反応性スパッタ / 気相合成 / ZrB_2 / HfSi_2 |
研究概要 |
金属ホウ化物、金属窒化物、金属ケイ化物など電気伝導性の高いセラミックスとガラスを混合して適当な電気抵抗値を持つ厚膜抵抗体を作成することに目的があるが、具体的には金属的伝導性を有するZrB_2と60ZnO・20B_2O_3・10SiO_2・10PbOガラスを適当な割合で混合して厚膜抵抗体を作成した。ガラス組成は、融解温度が低く、かつ結晶化しやすいものを選んだ。結晶化ガラスの方が、繰り返し焼結する場合に安定なためである。その結果ZrB_2に割合を50〜100%の範囲で変化させると抵抗値が10〜10^5Ωcmの範囲で変化すことがわかった。実験過程で判明したことは、ZrB_2が非常に酸化され易いことで、窒素雰囲気でもごく微量のは混入酸素の影響で酸化されて絶縁体に変化してしまうことである。したがって酸素の混入に関しては、十分な注意が必要である。今後焼結の条件を更に改善すると共に、金属ホウ化物、窒化物、ケイ化物などの種類を変えてさらに安定で抵抗値の制御幅を広げる可能性を追求していく予定である。 次に同じ様な膜状抵抗体を作成する試みとして、金属電導性を有する金属ホウ化物、窒化物、ケイ化物を適当に酸化させて所定の抵抗膜を得ることを試みた。作製法としては反応性スパッタを用い、上記のセラミックスをタ-ゲット材料として酸素を少量含んだアルゴンガスを導入し、酸化物ガラスを種々の割合で含有する薄膜を合成した。タ-ゲット材料として用いたものは、ZrB_2,HfB_2、MoSi_2、HfSi_2である。いずれの場合も導入ガスの酸素濃度を変えることにより抵抗値を金属伝導性から絶縁性まで大きく変化させることができた。Mosi_2、HfSi_2の場合は、10^<ー4>〜10^5Ωcmにわたり抵抗を変化させることができ、化学的にも安定であるので、抵抗体として十分使用が可能であることが分かった。
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