研究概要 |
種々の表面組成に調製した二元系合金電極を用い、CO_2の電解還元を行った結果、高効率高選択性電極触媒開発に関する新たな知見を得た。 1.銅,鉛adーatomを種々の被覆率で析出させた白金電極上でのCO_2還元生成物を調べた結果、 (1)鉛adーatomで修飾すると、白金,鉛上で従来報告のないメタノ-ルが、高効率が生成することが分かった。 (2)銅adーatomで修飾すると、その被覆率に依存してメタン,ギ酸が選択的に生成することが分かった。 2.銅,水銀,スズ,鉛adーatomを種々の被覆率で析出させたパラジウム電極上でのCO_2還元生物を調べた結果、 (1)パラジウム電極ではギ酸は殆ど生成しないが、銅,スズ,鉛adーatomを析出させるとギ酸生成電流効率が向上し、被覆率0.5で各々最大値40,20,40%となることが分かった。また、水銀adーatomでは電流効率が低く、その被覆率依存性はないことが分かった。 (2)水銀adーatom修飾電極では被覆率0.75においてCO生成電流効率が最大となることが分かった。 3.CuーNi,CuーSn,CuーPb,CuーAg,CuーZn合金電極上でのCO_2還元生成物を調べた結果、 (1)CuーNi合金電極上では、約1:1の表面組成において2種のサイトの協力作用で、単味金属より0.2〜0.3v低過電圧で、ギ酸,COが生成し、またCuおよびNi単味電極では全く生成しないメタノ-ルが、過電圧をほとんど要さずに生成することが分かった。 (2)CuーSn,CuーPb合金電極上では2種のサイトの協力作用で、単味金属より、低過電圧でギ酸,COが生成することが分かった。
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