研究課題/領域番号 |
02650608
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
有機工業化学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
池田 功 大阪大学, 工学部, 教授 (70029049)
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研究分担者 |
黒沢 英夫 大阪大学, 工学部, 助教授 (40029343)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1990年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 分子集合 / 光二量化 / ベシクル / 合成二分子膜 |
研究概要 |
生体膜類似の合成二分子膜は大きな可能性を秘めた機能性超薄膜として、医療、農業、エネルギ-、電子工業あるいは化学などの広い分野に於て大きな注目を集めており、広範な研究が展開されている。本研究に於ては、単純に金属イオンキレ-ト力をもつだけでなく、外部からのエネルギ-照射によってそのキレ-ト力が可変である分子集合体を構築し、調節可能なイオン輸送担体とすることを目的とした。そのために、光エネルギ-によって二量化ー単量化の変換が可能なケイ皮酸骨格を含む親油基1〜2本と、二量化した際に金属イオンキレ-ト力が増大するビスカルボキシメチルアミノ基あるいはリン酸基を含む化合物を合成した。その結果、1本の親油基とビスカルボキシメチルアミノ基を含む化合物はニッケルイオン存在下で特異的な分子集合体を形成すること、ならびに光照射によって二量化は困難であったものの、シス異性体化して集合状態ならびに溶解性が変化することを認めた。また、2本の親油基を1、3ージアシルグリセロ-ルの形で含み、2位に1個のリン酸基を含む化合物のナトリウム塩は水中で容易に分子集合体を形成し、特異な紫外線吸収スペクトルを示した。また、この化合物の光反応は分子の存在形態に極めて特異的であることを見いだした。即ち、この化合物は水中ではベシクルを形成していることを蛍光プロ-ブの保持実験によって確認し、したがって二分子膜状の分子集合をしていることは明かであり、また、このベシクルは光照射すると分子内あるいは分子間で二量化していると考えられるが、ゲル濾過に対しても安定な分子集合形態を保ったままであった。一方、クロロホルム中では単分子の形態で溶解しており、紫外線吸収スペクトルの測定から光照射によって分子内二量化がおこっていることが明かであるが、この二量化は分子集合体のそれとは異なってなり、生成物は水中でもはやベシクルを形成し得ないものであった。
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