研究課題/領域番号 |
02650647
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
高分子物性・高分子材料
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
福田 猛 京都大学, 化学研究所, 助教授 (00111972)
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研究分担者 |
呑海 信雄 京都大学, 化学研究所, 教務職員
辻井 敬亘 京都大学, 化学研究所, 助手 (00217308)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1991年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1990年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | セルロ-スエ-テル / セルロ-スエステル / 持統長 / コレステリック相 / カラムナ-相 / 排除体積効果 / カルボニル基 / 分子間相互作用 / 持続長 / 半屈曲性高分子 / 持続長温度係数 / 異方一等方相転移温度 / 鎖長依存性 / みみず鎖 / 自由連結鎖 |
研究概要 |
側鎖の炭素数がそれぞれ7及び10のセルロ-スアルキルエ-テルおよび炭素数が10のセルロ-スアルキルエステル誘導体を合成し、これらに分子量分別を施し、比較的分布の狭い(Mw/Mn=1.1〜1.3)多数の分別区分を調製した。粘度法、光散乱法、超越心法などによる解析の結果、これら誘導体は全て、約9.0nmの持続長Pを有し、Pの温度係数(dlnP/dT)は、約5.0x10^<-3>K^<-1>であることが判明した。 次に、これら誘導体の液晶ー等方相転移温度Tiを主鎖長の関数として決定し、理論的予測と比較した。この理論はセルロ-ス誘導体を円筒みみず鎖とみなし、その半剛直性と分子分子間排除体積を考慮して組み立てたものである。エ-テル誘導体のTiの分子量依存性は理論と良く一致し、従ってそのサ-モトロピック液晶(コレステリック液晶)は主として排除体積効果(エントロピ-効果)により安定化された中間相であると結論した。一方、エステル誘導体のTiは理論の予測に全く従わず、その液晶相の由来が異なることが示唆される。 X線回折および赤外吸収によってエステル誘導体の液晶相を調べた結果、2量体や3量体などのオリゴマ-領域では、分子軸をカラム軸に垂直とするディスコティックカラムナ-相が、また重合度が約30以上のポリマ-領域では、分子軸をカラム軸に平行とするカラムナ-相が形成され、両相とも、側鎖のカルボニル基が液晶相の安定化に重要な役割をはたしていることが判明した。
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