研究課題/領域番号 |
02650700
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
化学工学
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研究機関 | 理化学研究所 |
研究代表者 |
空閑 良壽 理化学研究所, 分離工学研究室, 研究員 (60183307)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1990年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | laser processing / exfoliation / flaky particles / graphite / intercalation compounds / potassium / ammonia |
研究概要 |
電気伝導性微薄片粒子からなる微細膜は膜中で微薄片粒子が多層に重なり合っているので電気的断線等に対し非常に高強度である。本研究では、これの製造を目的として、黒鉛層間化合物のレ-ザ-プロッセシングによる微薄片化法を開発することを試みた。まず、アンモニアガスをクロロホルムスラッシュバス(ー60℃)で冷却することにより、カリウムを仕込んだ反応容器にコンデンスさせ、液相でカリウムとアンモニアを反応させた後、徐々に黒鉛を供給し、約30分間常温で放置することにより、KーNH_3ーGICを合成した。これれにより電気伝導性が高い黒鉛層間化合物(KーNH_3ーGIC)を、一度に20.0gまで合成できるようになった。つぎに、アルゴン雰囲気中で、YAGレ-ザ-光(1.056μm)を用いてKーNH_3ーGICを急峻加熱することにより、層間物質(アンモニア)の急激なガス化を促し、カリウムー膨張黒鉛(KーEGと略す)を合成した。 本研究で開発したレ-ザ-プロセッシング法により、従来法(ガスバ-ナ-加熱法、電気炉法)では、膨張できなかった小さい粒径(37μm under及び63μm〜88μm)の膨張に成功した。また従来法でも膨張した粒径(350μm〜500μm)では、より高い膨張率(従来法の約2.8倍)の黒鉛の合成に成功した。 さらに、本方法で得たKーEGを剪断力で乾式粉砕した。その生成物の粒度分布測定結果(遠心沈降法で測定した50%径とレ-ザ-回折法で測定した50%径との差異)及びSEM写真の観察から、レ-ザ-プロセッシングで膨張させた黒鉛の乾式粉砕生成物の方に、より微薄片形状を有する粒子が多いことがわかった。
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