研究課題/領域番号 |
02650703
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
反応工学
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
堀尾 正靭 東京農工大学, 工学部, 教授 (40109301)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1991年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1990年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | SiC / ウイスカ- / VLS機構 / 成長速度 / Sic / ウィスカ- / Continuous feeding / Nucreation control |
研究概要 |
SiCウィスカ-の量産プロセスの確立による低コスト化のために、本研究では反応工学的な知見の蓄積と体系化にもとづき、太いウィスカ-のみを選択的に成長させる連続的プロセスを考案し、その実現のための基礎的知識の収集を目的とした。本研究では、連続SiOガス発生部(1400℃)とSiCウィスカ-成長部(1400℃〜1600℃)を有し、SiO長時間連続供給方式をもつ縦型反応器を作製し、触媒の組成、ガス流量、SiO発生粒子供給速度、重力に対するウイスカ-の成長方向等を変えてウィスカ-を合成した。その結果、SiO_2/C複合粒子を0.025g/min、CH_4+Arを流量400ml/minで供給したとき、直径50μmのNi滴を安定に維持することができ、10時間後に直径25μm長さ100μmの直線状の太くて長いウイスカ-を得た。ただし、基板上37ヵ所においた触媒粒子から成長したウイスカ-35本の大半は途中で折れ曲がる等の欠陥があるため、より基礎的な立場に立ち、ウイスカ-の形状におよぼす各種因子の効果を1つ1つ検討した。圧成物のSEM写真から、(1)触媒をあらかじめSiC飽和にすることによって触媒が過飽和となりウイスカ-が析出するまでの時間を短縮することが可能であり、また蒸気圧降下により蒸気圧を下げ、1次核の蒸発を防ぐことによって触媒液滴の小径化を防ぎ、2次核の生成を抑制することが可能であること、(2)ガス流速を下げてSiO濃度を上げることによりウイスカ-成長速度の向上が可能であることを確認した。なお、(3)重力による影響は確認できなかった。また、直線的なウィスカ-の合成については、重力による影響、ガス流速の影響が考えられたが、確認できなかった。いずれにしても、あらかじめSiC濃度を高くしたウイスカ-の核を基板上に設け十分長時間にわたりSiO(g)を連続的に供給すれば、直線的に、太く長いSiCウイスカ-を大量に生産しうることがわかった。
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