研究課題/領域番号 |
02660037
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
園芸・造園学
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研究機関 | 京都府立大学 |
研究代表者 |
北島 宣 京都府立大学, 農学部, 助手 (70135549)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1991年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1990年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | カキ / 生理落果 / 単為結果 / 転流 / 同化産物 / シンク / 競合 / 結実 |
研究概要 |
カキ‘富有'および‘平核無'の無核果実の落果や単為結果性と果実間の同化産物の競合との関係を検討するため、3花蕾着生する結果枝について、人工受粉と花粉遮断の組み合わせ処理を行い結実を調査した。また、結果母枝、主枝および樹体ごとに無核果実の結実や果実発育および収穫果実の品質を調査した。1.受粉果実と花粉遮断果実の結実は、いずれも結果枝における果実の着生位置により変動し、先端果実で優れ、基部果実で劣った。2.結果枝上の3花蕾をすべて花粉遮断すると、先端花蕾の単為結果は優れ、その結実率はすべて受粉した結果枝の結実率より高かった。3.同一結果枝に花粉遮断果実と受粉果実が混在すると、結実率は受粉した果実で優れ、花粉遮断した果実で劣る傾向がみられた。4.3花蕾をすべて花粉遮断した結果枝では、結果枝長が短かくなるにつれて単為結果率は低下し、その傾向は先端花蕾でとくに顕著であった。5.同一結果枝内では、単為結果率の低い果実は単為結果率の高い果実に比べて果実発育が劣り、その後多くの果実が落果した。6.‘富有'と‘平核無'の同一結果枝における単為結果は、花蕾の着生位置や受粉の有無により大きく変動するため、遺伝的な要因は小さく、‘富有'と‘平核無'の単為結果に関する遺伝的な差異は極めて小さいものと考えられた。さらに、無核果実の落果は果実間の同化産物の競合により生じるものと考えられ、単為結果の変動はおもに競合関係にある果実間の相対的なsink力の差に起因していると考えられた。また、結果母枝、主枝および樹体ごとに、すべての果実を無核にすると、結実や果実発育は優れることが認められ、無核果実の品質は有核果実と同様に優れることが認められた。
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