研究課題/領域番号 |
02660042
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
植物保護
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
竹内 安智 宇都宮大学, 雑草科学研究センター, 教授 (90008003)
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研究分担者 |
小笠原 勝 宇都宮大学, 雑草科学研究センター, 助手 (40194419)
米山 弘一 宇都宮大学, 雑草科学研究センター, 助教授 (00114174)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1991年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1990年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 除草剤 / 芝生地 / 傾斜地 / 除草剤分解 / 除草剤流出 / 茎葉付着 / 土壌浸透剤 / 流出 / 表面排水 / 除草剤土壌残留 / 除草剤土壌表面落下量 / 芝草刈高 / 散布水量 |
研究概要 |
一般に、芝生地では、散布された除草剤の大部分が芝生茎葉に付着するために、除草効果は畑地に散布された場合よりも低く、この傾向は茎葉処理型除草剤よりも土壌処理型除草剤で著しい。 代表的な芝生用の土壌処理型除草剤であるシマジンとペンディメタリンの芝生茎葉への付着量は、製剤型や展着剤の有無、芝草の刈り高、散布後の降雨などの影響を受け、芝草を低く刈り込み、展着剤を加用せずに、フロアブル剤を多めの水量で散布した場合に減少した。また、薬剤散布後の散水も除草剤の芝生茎葉への付着量の軽減に有効であることが判明した。さらに、シマジンとペンディメタリンの芝生茎葉への付着量は、土壌浸透剤の加用により減少し、それらの除草剤の土壌への落下量は増大した。 土壌に処理された除草剤や茎葉から土壌に落下した除草剤は、土壌の極く表層において、土壌微生物により分解される。このため、気候の温暖な春から初夏にかけて除草剤が散布された場合には、土壌微生物の活性も高いために、2週間以内にほとんど分解、消失する。しかし、寒冷な秋に除草剤が処理された場合には、散布5ケ月後においても、処理量の5〜25%の除草剤が土壌中に残存した。除草剤はいずれの時期に処理した場合にも、処理2ケ月以内に急激に分解されるが、その後の分解速度は緩やかであった。 傾斜地における降雨時の表面流去水および流出土砂量は、裸地よりも芝生地で著しく少なく、除草剤の流出量も裸地よりも芝生地において少なかった。水溶解度の低い除草剤は、水よりもむしろ土壌とともに流出し、水溶解度の高い除草剤は水とともに流出しやすいことが明らかになった。しかしながら、除草剤の流出量は、水に溶け易い除草剤ほど少なく、散布後の降雨が遅いほど少なかった。製剤型の違いによる薬剤の流出量の差異は、裸地ではほとんど認められなかったが、芝生地ではフロアブル剤が水和剤よりもやや多く流出した。
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