研究課題/領域番号 |
02660052
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
植物保護
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
湯川 淳一 鹿児島大学, 農学部, 教授 (80041622)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1992年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1991年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1990年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | タマバエ / 虫えい / 成虫期 / 生命表 / 個体群動態 / 行動学 / 同時性 / 羽化曲線 |
研究概要 |
1.鹿児島市内の野外定期調査地で、これまで同様、クスノキ科、シキミ科の4種の樹木の葉に虫えいを形成するタマバエ類を対象に、成虫の羽化時期、寄主植物の新芽の伸長や開葉時間、寄生蜂類の寄生率と羽化時期などの調査を行った。50%羽化日や50%開葉日、寄生蜂の寄生率などに年次変動が見られた。 2.新しく発見したマテバシイタマバエは本年度の調査でも、成虫の羽化期が春の正常な新芽にシンクロナイズせずに、夏から秋の遅れ芽に依存していることが確認された。 3.アオキミタマバエの生命表調査では、寄生蜂の寄生や実を食害する鱗翅目幼虫よりも、若い果実の落下が主要な死亡要因であることが判明した。アオキミタマバエの羽化時期は年次によってあまり変動はなく、積算温度による差も見られなかった。また、アオキの実が毎年コンスタントに生産されることが野外調査で裏付けられたので、アオキミタマバエが産卵対象芽の不足という事態には遭遇しないことが明かとなった。 4.一方、イボタミタマバエの場合には、寄生植物であるネズミモチの蕾の数の年次変動が大きいため、寄主植物の状態が個体群動態に大きな影響を与えていることが判明した。 5.ホルトノキタマバエの場合は、野生のホルトノキには虫えいを形成するが、近年、多用されている街路樹には、葉の寿命の違いにより、虫えいを形成しないことが示唆された。
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