• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

火山灰上における腐植物質の生成過程に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 02660067
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 土壤・肥料
研究機関山口大学

研究代表者

進藤 晴夫  山口大学, 農学部, 助手 (10091191)

研究期間 (年度) 1990
研究課題ステータス 完了 (1990年度)
配分額 *注記
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1990年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワード火山灰土 / 腐植物質の生成 / 土壌の無機成分 / 火山灰 / 土壌酵素 / 触媒効果 / 植物の炭化 / 物理代学的および光学的性質
研究概要

わが国は世界の代表的な火山国である。そのため火山噴煙物質の土壌化によって生じた火山灰土が広く分布しており,農業にとって重要な土壌となっている。一方,腐植物質は土壌の物理性,化学性,生物性および肥沃性に多大な影響を及ぼしているが,この物質の生成に関しては未だ不明な点が多い。本研究の目的は,火山灰土における腐植物質の生成過程を非生物的および生物的な側面から解析しようとするものである。
1.マンガン酸化物による腐植様物質の生成は,出発物質の化学構造によって顕著に影響されるが,生成した腐植様物質の光学的性質(UV,Visible,IRスペクトル)は,火山灰土から分離した腐植物質のそれらに類似していることを明らかにした。また,酵素も腐植様物質の生成を触媒すること,その際には酵素の基質持異性が重要であることを認めた。
2.火山灰は,火山灰土の母材である。火山灰自身でも腐植物質の生成に対して触媒効果を有することを初めて明らかにするとともに,火山灰に含有されている遊離酸化物が活性な成分であることを認めた。
3.ススキなどの草原植物を炭化させた場合に得られた腐植物質が,物理化学的性質(元素組成,X線回析,NMR,ESR)および光学的性質からみて,火山灰土の腐植物質に非常に類似していることを指摘するとともに,土壌の加熱によって新生した腐植物質も火山灰土のそれらに類似するようになることを明らかにした。
4.以上本研究で得られた結果から,わが国の火山灰土における腐植物質の生成機構を推定した。
(1)土壌無機成分および酵素の触媒力による腐植物質の生成
(2)人間活動および自然による植物遺体・土壌有機物の加熱によって生じる腐植物質の生成
得られた結果は,学術論文として発表された。

報告書

(1件)
  • 1990 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 進藤 晴夫: "加熱による土壌腐植組成の変化" 日本土壌肥料学雑誌. 61. 85-87 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] Haruo Shindo: "Catalytic synthesis of humic acids from phenolic compounds by Mn(IV) oxide (birnessite)" Soil Sci.Plant Nutr.,. 36. 679-682 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] Haruo Shindo: "Catalytic effect of volcanic ash on the formation of humic polymers in ando soils" Sci.Total Environment. (1991)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] Haruo Shindo: "Comparison of the influence of Mn(IV) oxide and tyrosinase on the formation of humic substances in the environment" Sci.Total Environment. (1991)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] Haruo Shindo: "Elementary composition,humus composition,and decomposition in a soil of charred grassland plants" Soil Sci.Plant Nutr.,. (1991)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書

URL: 

公開日: 1990-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi