研究課題/領域番号 |
02660102
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用微生物学・発酵学
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
白井 誠 茨城大学, 農学部, 助教授 (10007792)
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研究分担者 |
相田 徳二郎 茨城大学, 農学部, 教授 (70007665)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1990年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | ミクロキスティス / ミクロキスチン / アオコ / 水の華 / 腫瘍壊死因子 / GC含量 / Microcystis aeruginosa / Microcystin |
研究概要 |
近年富栄養化した湖沼に発生する水の華(アオコ)の毒性が問題となっている。本研究では水の華の原因生物であるミクロキスティス属シアノバクテリアの生産する毒素(ミクロキスティン)の作用と毒素生産株の性質について研究を行った。 1.ミクロキスティス毒素による腫瘍破壊因子の誘導と肝壊死との関連 光照射下に培養した菌体を破壊し、その遠心上清を粗毒素液とした。また粗毒素液より高圧液体クロマトグラフィ-により7ーdesmethylmicrocystinーLRを精製した。マウス腹腔あるいはマクロファ-ジ培養に粗毒素液を投与すると腫瘍壊死因子の誘導が認められ、TNFの誘導はTNFmーRNAの検出からも確かめられた。しかし精製毒素のTNF誘導活性は粗毒素に比べ低かった。次にTNFの本毒素致死作用(肝壊死)への関与を調べるために、抗TNF抗体によるTNFの中和実験を行った。マウスに毒素と抗TNF抗体を同時に投与したところ、毒素によるマウスの致死率は減少し、肝臓の病変の割合も低下した。このことは本毒素の致死作用に腫瘍壊死因子が関与している可能性を強く示すものである。現在、TNF誘導菌対成分について検討している。 2.毒素生産および非生産株の遺伝学的および生理学的性質の検討 無菌株9株のDNAのGC含量はいずれも41ー42%であり、制限酵素解析より何れのDNAも広くメチル化されていた。またいずれも窒素固定能(ー)、グルコ-ス資化能(ー)、カタラ-ゼ(ー)であった。しかし、合成プロ-ブを用いたハイブリダイ-ション実験では、菌株により異なるパタ-ンが観察された。今後、シグマ遺伝子の塩基配列の比較の比較検討を行う予定である。
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