研究課題/領域番号 |
02660155
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
林学
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
小見山 章 岐阜大学, 農学部, 助教授 (60135184)
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研究分担者 |
二宮 生夫 愛媛大学, 農学部, 助教授 (80172732)
肥後 睦輝 岐阜大学, 農学部, 助手 (80198994)
棚橋 光彦 岐阜大学, 農学部, 助教授 (80093269)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1991年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1990年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 落葉広葉樹林 / バイオマス / 生物資源管理 / 純生産量 / アロメトリ- / 森林管理 / 資源量 / 相対成長 / 樹木の形状 / 樹種特性 / 森林の形成過程 |
研究概要 |
1.落葉広葉樹の相対成長関係 幹・枝・葉・果実の器官別に相対成長関係を決定することができた。幹の相対成長関係には、樹種による分離が認めれず、樹形が極端に異ならない限り、この関係を広域の広葉樹林に適用できることが判った。葉と枝の相対成長関係には、わずかに樹種による分離の傾向が認められた。この分離は、それぞれの樹種の耐陰性の違いと関係することが考られた。以上のことから、落葉広葉樹林の資源量を従来と比較して、精度良く求めることが可能となった。 2.落葉広葉樹の成長過程 年輪解析によって各試料木の成長過程を求めた。樹種によって成立初期に急成長を示すものと、緩成長を長く続けるものに分かれた。成立初期に急成長を示す樹種には、陽性の樹種が多く含まれ、これらは林分の発達と共に成長の頭打ちが早い時期に生じていた。一方、耐陰性の高い樹種は、深くて広い樹冠を持つために、発達した林分の中でも持続的に成長を続けられることが判った。また、Mーw図の手法を用いて、当森林の階層構造の時間的変化を調べたところ、最上層に集中する樹種と下層に留まる樹種が存在することが判った。これらのことより、時間の進行に伴う落葉広葉樹林の樹種組成の変化過程を推定することができた。 3.広葉樹材の圧密処理試験 シラカンバなどの樹種について、高温高圧下で圧密処理を行って自然材を変形させたところ、充分な強度を持つ通直角材が得られることが判った。これによって、非有用樹と従来されていた樹種が、歩留まり良く利用できる可能性が指摘できた。 以上、今回の研究成果から、落葉広葉樹林の資源管理に関する基礎的試料を得た。しかし、多様な森林型に対処するために、この方法による研究をさらに継続することが必要である。
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