研究課題/領域番号 |
02660168
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
林産学
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
伏谷 賢美 東京農工大学, 農学部, 教授 (80014950)
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研究分担者 |
佐藤 敬一 東京農工大学, 農学部, 助手 (90178723)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1991年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1990年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 木材 / 水分変化過程 / クリ-プ / 応力依存性 / アコ-スティック・エミッション / 集成材 / アセチル化処理 / 熱刺激電流 |
研究概要 |
1.水分変化過程における木材の曲げクリ-プの応力依存性とそのクリ-プに伴い発生するアコ-スティック・エミッション(AE)特性について検討した。吸湿・脱湿過程における含水率変化量とクリ-プひずみとの関係を指数式に適合させた場合の指数の次数は、吸湿過程では応力レベル高くなるほど、高い値を示したが、脱湿過程では応力レベルに関係なく1より若干高い値を示した。水分一定状態に比べて吸湿・脱湿・過程では発生するクリ-プは非常に大きいが、一般に負荷応力に対するその増加割合が増大し始めると、AEが発生することが認められた。気乾状態と吸湿過程では応力レベル50%以上でAEの発生がみられ、高含水率状態と脱湿過程では応力レベル35%でもAEが発生した。クリ-プ破壊に至る場合は、破壊の直前あるいは少し前から多数のAEが発生した。しかし、AEの発生数はクリ-プひずみ量との密接な関係は認められず、クリ-プ破壊しない場合は、AEは断続的に発生した。 2.水分変化過程における木材の曲げクリ-プを抑制するために、アセチル化処理を施したラミナを配した3層構成集成材の曲げクリ-プに対するアセチル化したラミナの抑制効果をそのラミナを配した層と関連させて検討した。吸湿過程および脱湿過程において圧縮側層と引張り側層に処理ラミナを配した集成材は、無処理ラミナからなる集成材に比べてクリ-プ量の減少を示し、含水率変化量の減少に伴う抑制効果が認められた。引張り側層に処理ラミナを配した集成材は、吸湿・脱湿過程とも最もクリ-プ量が大きく、圧縮側層にそのラミナを配した集成材は、脱湿過程ではクリ-プ量が最も小さく、吸湿過程では無処理ラミナからなる集成材よりも少し大きかった。この現象はアセチル化したラミナと無処理ラミナの収縮・膨潤量の差異によって生じるそりおよび両者のラミナの引張りクリ-プと圧縮クリ-プの差異から説明できる。
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